COMPASS武蔵新城 発語から二語文までの軌跡

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS武蔵新城にお友達が通い始めて2年と4ヶ月。
保護者様のご相談は、主に「言葉とこだわりの強さ」による困りごとでした。
お友達は発語がなく、ジェスチャーで伝えようとしますが、正直、全ての思いを汲み取ってあげられず、分かってもらえないと、怒りが爆発し、癇癪を起こしてしまいます。
当時、幼稚園の年少さんでしたが、思い通りにならないと泣き叫び、また我慢したり順番を待つこともできず、園での集団生活に対応できていませんでした。

保護者様の困りごとを少しでも解決できればと願い、COMPASSではまずは「ご挨拶」「着座」のマスター、生活のルール(片付け、挨拶など)を理解してもらうことを目標に設定することから始まります。
お友達に準備したのは「あいうえおの絵本」「絵カード」「あいうえおカード」など、発語を促す基本の学習課題です。

お友達と関わってみると、まずは着座が全くできません。
一切の発語がなく、何かの表現ではない無意味な「あー、うー」と言った声は聞くことができました。
気が乗ると、止めても聞かず走り回るお友達でした。
まずは、語彙の獲得の前に発声の指導です。

指を指し示しながら、先生は口元を見せ、開け方を示しながら発声練習を促します。
気が乗っている時はスムーズに進む学習ですが、当初は殆どの場合座ることを嫌がり、座ってもすぐ離席、あるいは姿勢が崩れて、机上で何かを行うことは全くできません。

そこで「知育椅子」という特別な机を用意し、お友達との学習にチャレンジです。
学習でも好き嫌いがはっきりしていて、やりたくないことは叫び声をあげ「バイバイ!!」と手を振る仕草を見せて、完全に拒否。
徹底抗戦の構えで、机に置かれた学習課題を手で払い落とすこともありました。
先生や周りのお友達にも、気に入らないことがあると、他害行動を起こす様子も見せます。

知育椅子に座ることに慣れてきてからは集中力が高まり、次第に一定の時間は課題に向き合うことができるようになってきました。
少なくとも、泣き叫んで拒否をすることはなくなってきました。
思い通りにならないと癇癪を起こす様子が次第にみられなくなり、我慢することを覚えていきました。

発語も当時から見ると飛躍的に伸びを見せ、母音は声に出して言えるようになりました。
そればかりでなく、我慢が難しかったことも『あとで』と発言し、切り替えようとしているお友達です。
母音が目立ちますが、ジェスチャーではなく、言葉で、また一語分ではなく二語文で伝えてくることが増えてきました。
やりたくないことがあっても、叫ぶのではなく『おしまい』と言い、気持ちを言葉で表現するようになってきました。

今年の春から現在に至るまで、コロナ禍でのお友達の環境です。
療育センターが一時閉鎖になった折に、COMPASSの通所日数を増やし、ほぼ毎日通ってきたお友達です。
その期間お友達の学習は飛躍的に進み、「ひらがな」が読めるようになり、会話、つまり意味のある発語が増えてきましたと保護者様からご報告もいただきました。

お友達は春に年長さんになりました。
言葉も習得は続け、母音・子音の明瞭さを達成し、できれば楽しく会話を楽しめるようになるまで成長できればと願っています。
まだあまり他のお友達に向けられることのない関心を持てるよう、集団活動で心の成長を視野に入れ、来年の就学に向けた学びを続けていきます。

COMPASS発達支援センター武蔵新城
所在地:〒211-0044
    川崎市中原区新城3丁目17-9三島ビル2F
連絡先:044-948-8481

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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