COMPASS中讃センター 言葉と数と身辺自立

金曜日のCOMPASSです。
中讃地区児童発達支援センターには0歳から就学前までのお友達の元気な声が今日も響いています。
昨年12月の相談では、当時2歳のお友達が「言葉のやりとりができて、 意思の疎通ができるように。」と願っておられた保護者様。
さらに園や就学後も視野に入れ「生活習慣の理解と実践、身辺自立、集団活動」を望まれています。

お友達への個別支援計画の基軸は、まず言葉。
発声練習に取り組み、一語ずつからでも言葉を発することを目指し、ついで会話の成立を目指し、やがて集団の中で、友達と一緒に仲良く過ごせるように関わり、身辺自立や基本的な生活習慣を身につけるまでに至るフルカバーでのプランニングでした。

さて初日のお友達は、初めてのCOMPASSに臆することなく興味深げに促されるままストンと着座です。
しばらくは手近にあるおもちゃで一人遊びに興じていましたが、その行動を止めるといきなり癇癪。
送迎して来られた保護者様が一旦退出されようとするのを見た途端、お友達は大泣きでした。
話しかけてみるものの、お友達からの反応は時折の「あー・・・」という声ばかりで、それ以外の発語はほぼ確認できませんでした。

会話の成立は、まず言葉の意味を理解して使えるようにならなければいけません。
言葉を知って、正しい発音で伝えなければなりません。
そのためにはまずお友達のシャワーです。
絵本読み聞かせをはじめとして、絵カードを見たり、発音の練習をしたり、ことあるごとに話しかけ、それはまるで言葉の大洪水です。

保護者様とだけでなく先生や周りのお友達とのスキンシップの機会を作り、会話にならなくてもアイコンタクトやボディランゲージによるコミュニケーションい挑戦し、手や指先の巧緻性を高めるためのスナップやボタンの付け外し、洗濯バサミ付け外しなど学習課題は盛り沢山です。

当初のお友達は話せないので、気持ちを伝える術がなく、行動を制止するとよく癇癪を起こしていました。
こだわりが強く、 自分のやりたいこと以外は、それが先生であっても、人にも物にも興味を示すことはありません。
感情の昂ぶった状態だと着座することすらも激しく嫌がったりという状況だったといいます。

寒かったこの冬が過ぎ、春になりました。
この頃になると、お友達は名前を呼ぶと反応して、こちらを見て、目が合うようになっていました。
教材の中でも絵カードがお気に入りで、先生がカードを繰っていくのをしっかり見るようになってきました。
発音練習で音を真似て復唱することはありませんが、物と名前がだいぶ一致してきて、たくさんの名前を見て答えられます。

お友達は視覚からの情報を掴むことが得意で、「数」や「ひらがな」はだいぶわかるものが増えて来たところです。
ただ発言は自発的なものに偏り、やりとりや会話に発展するまでに至ってはいないようでした。

やがて夏が来て、今は秋の走りになりました。
最近はお友達の発語は日々増えてきています。
先生にも親しみを持って自分から寄ってきて触れ合いを求める姿を見せるようになりました。
大好きなカードで名前を覚えているとき「わかった、わかった」などとものの名前以外の言葉も発するお友達です。

「あー」それが発せられる言葉の全てだったお友達が今はカードを見ながら楽しそうに色々なものの名前を伝えられるようになりました。
わずか数ヶ月で、コミュニケーション手段の大きな垣根を一つ乗り越えて、広がる世界へ飛び出したお友達。
これからは毎日の活動を通じて、学習や遊び、指先の訓練や身辺自立へとステップを進め、興味や関心を広げ、経験を積み重ねることで成長、発達を促せるよう促していきます。
集団活動や遊びの時間を通して、ルールやマナーを理解し、身につけ、楽しくコミュニケーションが取れるよう支援して参ります。

中讃地区 COMPASS児童発達支援センター
所在地:〒763-0082
    香川県丸亀市土器町東4丁目780
連絡先:0877-24-5328

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