COMPASS下関 「できたノート」

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS下関に通うお友達が通い始めたのは昨年の夏。
小学校入学をその翌春に控え、準備をスタートする時期でした。
保護者様は、座って読み書きに集中したり鉛筆を使えるようになどできることを増やしてほしいと希望しておられました。

当時のお友達は20まで数えられるものの時々間違えてしまうそうで、きちんと数えられるようになってほしいとも語られていたそうです。
就学を睨んだ個別支援計画は「語彙を増やし、しっかりと言葉で表現できるよう目指すこと・ひらがな、数量の理解を深めること。集団活動を通して他児との関わり方を学ぶこと。」の3つが柱にされました。

去年の夏のお友達は緊張や不安でいっぱいだったようです。
通い始めは夏休みの賑やかなシーズンでしたが、笑顔もなく、周りのお友達を眺めて過ごす時間が多かったお友達。
周りのお友達のテンションが上がって大きな声で騒いでいたりすると、泣き出してパニックになることもあったそうです。
学習教材や課題の選択では、静かタイム、あいうえお唱和、ラジオ体操、絵本、月例プリントが取り入れられました。

お友達はプリントを終えると先生が気づくまでじっと待っていたそうです。
そこで先生は「できたら教えてね。」と繰り返し伝えていきます。
ラジオ体操も暫くはお友達を見ていることが多かったので、少しでも体を動かせた時にはしっかりと褒めていきます。

たくさん褒められたことでノリノリの気持ちになったのか、次第に皆と一緒に体を動かせるようになってきました。
泣いてパニックになったときは落ち着くまで先生と一緒に、個室で静かに話し合います。
どんな気持ちなのか、何が嫌なのか、お友達が満足するまで丁寧に耳を傾けることに努めました。
濁点、半濁点は、声に出して発声することで、自分でそれぞれつけることができました。

お友達との信頼関係や自信をつけるためにCOMPASSでは「できたノート」を取り入れてみます。
その日できたことを先生と振り返りながら、1つずつ確かめるようにこのノートに書いていきました。
自信がつくようにと、一言、1行、1ページと日ごとに白い紙が「できたこと」で埋まっていきます。

もともと文字を書くには筆圧が弱かったお友達。
次第に鉛筆をしっかり握って文字を書けるようになってきています。
なぞりから書写になり、ひらがなもすっかり書けるようになり、自分のお名前も書けるようになりました。
書けるようになってからは「できたノート」に先生が記入すると、より一層嬉しそうな笑顔を見せてくれるようになりました。

ご自宅でも学習机を買ってもらったお友達は「お勉強する!」と意欲的な様子を見せ、保護者様も喜ばれているそうです。
なぞるだけしかできなかったけれど、積極的に文字を書く姿に、とてもお喜びなのだそうです。
20までだった数字の認識も100までを数えられるようにもなってきたのだといいます。

最近では緊張も和らぎ、笑顔で通ってきてくれるようになりました。
学校でのこと、クラスのこと、自分のことをよくお話してくれるようになりました。
月例プリントなどを解き終えると、自分から知らせてくれるようになり、綺麗な姿勢で取り組めるようになり、集中力も伸びてきました。
COMPASSでもお友達との関わりも少しずつ見られるようになってきているといいます。

不安そうな表情だった頃から素敵な笑顔を見せるようになったお友達に、先生は学びの楽しさをもっと知ってもらいたい、「できたこと」でノートが何冊もいっぱいになるように、できるようになることの喜びを実感し、積極性と自信が広がるようにと願います。

語彙を獲得して自分の思いを言葉で伝えられるように、ひらがなの理解を深め文章が読めるようになり、集団活動を通して人との関わり方を学ぶなど、たくさんの目標を目指して一緒に歩み続けていきます。

COMPASS発達支援センター下関
所在地:〒751-0849
    山口県下関市綾羅木本町2丁目2−1
連絡先:083-227-4328

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧