COMPASS観音寺 その先に広がる未来の扉へと

COMPASS観音寺に通い始めて3年半のお友達。
保護者様は、身辺自立や、気持ちの切り替え、自分の意思を伝られるようになって欲しいというご希望を話しておられました。

個別支援計画ではお友達ができることを増やし、達成感や自信がもてるようになることや、集団の中でルールやマナーを守って楽しく過ごせるようになることを目指し、療育がスタートします。

着座はできますが、一つの活動に集中して取り組むことが苦手なお友達。
すぐに席を立ったり、手遊びや、他のことを始めたり・・・
思いを言葉で伝えることができず、伝わらないもどかしさが苛立ちを呼び、たまらなくなって手が出てしまうこともありました。
身辺自立では、COMPASSで衣服を着替えるのですが、かなりの時間がかかり、前後が逆で着用したりという状況だったそうです。

お友達の様子から選択された教材は「シール貼り」「ボタン留め外し」「色合わせ」「絵カード」「当番活動(挨拶、台拭き等)」などです。
選択の理由にはシンプルで繰り返す作業課題でお友達の根気強さや集中を育て、COMPASSの一員としての役割を果たすということや、共鳴・共感を育てる意味もありました。

まずはお友達自信が好きなこと、興味のあることから活動をやってみることに。
楽しいと感じることで活動時間を徐々に伸ばし、その集中力を学習課題に繋げる試みです。
また集団での関わりの中で、思いをうまく伝えられず、手が出てしまうときは、一度活動を中断し、先生と一対一で対話したり、相手の行動を分かりやすく代弁したり、お友達の揺れる気持ちを汲み取って代弁したり、正しい関わりを見せることで伝えていきました。

何かにぶつかったとき、理解し、納得し、切り替えて行動するまでにはかなりの時間がかかりました。
それでもつまづいたときには先生と対話を重ね、少しずつ、少しずつ経験が増え、理解したことが腑に落ちるようになっていきました。
お友達は、次第にやるべきこと、正しく振る舞うことが明確化されていく過程をゆっくりですが、真っ直ぐに進むようでした。

最近では、自分のしたいことをする前に、必ず先にやるべきことを済ませることができるようになってきました。
次に移る前に、前に使ったものを片付けてから取り組むような習慣が身についてきています。
イライラと興奮することも殆ど見られず、落ち着いて活動できるようになってきています。
言語による自発的なコミュニケーションは難しいのですが、先生の話をよく聞き、理解して素直に行動することができています。

お友達の言葉は言葉ではなく、仕草などによる非言語コミュニケーションですが、自分なりの伝え方で以前よりも意思が伝えられるように表現力は上がっています。
自分の伝えたいことが伝わるようになったことでストレスを感じることも減り、優しい笑顔を見せ、穏やかに過ごせるようになりました。
集中する時間も増え、課題の選り好みも見られなくなり、色々なことに興味を持って活動することが増えてきています。

観音寺で行われている当番の制度も、気持ちよく受け入れ、自分から雑巾掛けや自己紹介も笑顔で参加できています。
時間がかかっていた着替えもスムーズで、前後の間違いもなくなり、今では衣服を畳んで片付ける練習へと発展してきています。

現在お友達は中学3年生。
もうすぐ卒業し、同じ系列の高校へ進学します。
その先に広がる未来の扉へと、本格的な社会人としての自立に向けて、楽しい活動や学びを通して成長できるように支援を続けていきます。

COMPASS発達支援センター観音寺
所在地:〒768-0022
    香川県観音寺市本大町1673-3 本大マンション202
連絡先:0875-23-7328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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