COMPASS丸亀NEXT 成長の軌跡と未来への確信

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS丸亀NEXTのお友達、最初に保護者様から伺った気がかりは「思い通りにならないと癇癪を起こしてしまうこと。」でした。
注意されてもお友達は素直に聞き入れることが苦手です。
実は、ご両親とも外国の方という環境もあり、お友達は日本語でのコミュニケーションが少し苦手だったということで、保護者様は言葉の意味を理解出来るようになってほしいと願っておられました。

個別支援計画では言葉の意味を理解し、コミュニケーションを楽しむことが目標に設定され、感情が乱れても落ち着いて行動が取れるように運動を通してバランスや集中力がを身につけていくことを目指します。

まだ2歳だったお友達、最初はかなり緊張して落ち着かない様子だったそうです。
COMPASS自体を嫌がったり、課題に納得できずに癇癪を起こしたり。
当時も先生が言うことは、おそらく理解していると思われることでも、返事をしたくてもどう応じたら良いのかがわからず、スラスラと言葉が出てきません。
焦らず、何度でも、できるまでじっくり繰り返すのがCOMPASSの療育です。
お友達との取り組みも、最初はお友達の受け入れられるペースでゆっくりと進め、次第に慣れて緊張が解け、リラックスして過ごせるようになることが最初の課題となりました。

お友達に用意したカリキュラムは、まずは療育前と終わった後のご挨拶の練習です。
運動療育が得意なNEXTでは、着座学習以外にも準備体操から始まり、その場駆け足・壁タッチ・飛び石・ボールキャッチ・忍者ゲーム・まねっこ遊び・ケンケンパ・メリーゴーランド・ストレッチなどの様々な運動プログラムが行われました。

子どもの癇癪は、乳児期には空腹や眠気、痛み、おむつが濡れたというような「不快な感覚」「刺激」などによって引き起こされます。
やがて成長すると、子どもの立場から見た不都合や不満を大人に伝えたい想いを「解決したい」というコミュニケーション表現の1つとして現れてきます。
伝わらないと言うことが引き金になり、怒りを引き起こし、結局、自分まで傷つけてしまいます。

そこで取り入れられた運動なのですが、運動は身体的な発達だけではなく、心の健康にも効果があることがわかってきています。
できなかった動きができたときの喜びや達成感が自信に繋がり、積極性も備わっていくそうです。
COMPASSでは「静」と「動」の活動を組み合わせ、直接的には体幹やバランス感覚を養なうとともに、副次的な効果として集中力の向上を目指し、中でも運動は個人で行うものと小集団で行う集団活動を組み合わせることで、自然に協調性や忍耐力が備わり、総合的に成長を引き上げていくことを狙います。

COMPASSに慣れてきた頃、少しずつ心を開いてきたお友達。
しかしいつでも気分がノリノリとはいかず、今日はずいぶんスムーズだと感心すると、次の利用日にはこだわりが手放せず、切り替えがひどく難しい日があったりと、変わりやすい状態がしばらく続きました。
初めてCOMPASSに来所した日からおよそ3年が経った頃、不安定さが薄れ、次第に安定した状態が続くようになりました。

その当時少し苦手だった数の認知も、繰り返し数字カードを使ったり、実際にペグやシール、おはじきを動かして、目で見て手で操作して認識するように工夫を凝らし、数の概念や順序数や集合数を少しずつ理解するように導きました。
苦手意識が薄れていったのか、今では算数の問題も自分で最後まで解こうとする姿を見せています。
保護者様が気がかりだと言われていた「きちんと人の話を聞く」という課題についても、遮ることもなく落ち着いて話を聞くことができているのだそうです。
保護者様から自宅でも進んで机に向かい、学習する姿を見せているのだとお聞きして、それは先生にとってもとても嬉しい驚きだったのだとか。

ほとんどの時間は落ち着いて過ごせるようになったお友達ですが、ごく稀に癇癪を起こすこともあります。
しかしその状態を引きずることなく、しばらくすると自分で落ち着きを取り戻し、療育に取り組めるようになりました。
言葉でのコミュニケーションはかなり円滑になり、自分の思いをはっきりと伝えたり、相手の気持ちを考えて会話に応じることができるようになっています。

あれから6年と10ヶ月。
小さかったお友達は、この春小学校3年生になりました。
「できなかったこと」のほとんどが「できる」に変わった成果は、繰り返し、何度でも、できるまでやり続けたお友達自身の努力の賜物に他なりません。
ほんの少し方向性を示し寄り添うことで、お友達は自分を変えて成長できる力を持っていたのだと、そう確信を得てその笑顔に目を細める先生達です。
継続してこの歩みを止めることなく、成長の軌跡を確実に未来へ継続し、より豊かな人生に繋がるように願いながら引き出す支援を継続していきます。

COMPASS発達支援センター丸亀NEXT
所在地:〒763-0082 香川県丸亀市土器町東5丁目220
T E L :0877-35-7218

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧