COMPASS本部教室 伴走者として傍に

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS本部教室のお友達は、通い始めて5年が経過しました。
通い初めの頃、保護者様はお友達の成長とともに吃音が出るようになったことや、その当時小学校に就学を控えていたので、小学校生活で落ち着いた行動が出来るか、お友達と仲良くできるかを心配しておられました。落ち着かずあちこち気が逸れる一方で、好きなことや得意に集中しすぎ、強く注意しないと次の行動への切り替えが出来ないことも気がかりな保護者様でした。
何度かブログでもご紹介しているお友達ですが、利用開始からはずいぶん変化がありました。

まず課題は文章理解が不十分なことでした。
算数でも計算は得意で、本部教室独自の珠算への興味関心も高く熱心に取り組めるものの、文章の理解が出来ず、算数の文章問題が解けません。
自分の一番の関心事への気持ちを優先させてしまいます。
落ち着いて指示を聞き、行動できるようになり、お友達と仲良く過ごせるよう支援していきます。
焦らなくていいことを気持ちで理解し、冷静になって会話をゆっくり促すことで吃音の解消にも努めます。

「COMPASS本部教室 伴走者として傍に」

1年生から通い始めて現在6年生になったお友達。

課題はいろいろありましたが、挫けず諦めない姿勢で…

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学習課題は、主に気持ちを落ち着かせるためには「静かタイム」が必須です。
言葉が自然と出るように「音読」「あいうえお表の唱和」読解力を身につけるため算数の補助テキストを活用し、文章力を身につけるためCOMPASSの日記をつけることが学習課題として選択されました。
COMPASSのYoutubeの療育チャンネルでそろばんを頑張っている様子をご覧頂いた方もおられると思いますが、お友達が自分からやりたいと申し出て現在も継続しているそろばんも、集中力と計算力をつけるために継続していきます。

当時1年生になったばかりのお友達は、とにかく元気で明るい。
その分テンションがが上がると次の行動への切り替えは先生の強めの抑制が必要でした。
着座は出来るものの、あまり興味のないことは集中が続きません。
リラックスした状態でのおしゃべりはスムーズなのに、皆の前での発表や、質問への回答は緊張のせいで吃音が出やすいようでした。
吃音では周りのお友達に気持ちが伝わりづらく、トラブルになることもありました。

文章の成り立ちは、桁の多い計算を楽々こなすお友達にとって厄介な難題でした。
文まとまりや区切りの判断ができないため、句読点の使い方がわからず、例えば日記でも半端なところ「、」や「。」を打ってしまいます。
訓練にはCOMPASS日記が活用され、何度も、何度も、何度でも文章を作り、句読点の位置を確認していきました。

気持ちの切り替えに時間がかかり、強く注意をしないと次の行動に移せない傾向が強かったお友達。
その度に声をかけ、指示を出し、切り替えを促しますが効果がありません。
そこで「どこまでを、いつまでにやるのか」という計画を一緒に立て、予定通りに時間を細かく区切って切り替えやすいよう工夫しました。

熱心に取り組んでいるそろばん。
検定試験で自分より早く他のお友達が昇級したとき、お友達は悔しさのあまり涙を流し、先生は長い時間個室で気持ちを吐き出させてあげたこともあったそうです。
こうしてCOMPASSで密度の濃い経験を積み重ね、成功の経験も、挫折も、信頼できる先生との出会いやライバルで仲良しのお友達との交流で、少しずつ大人に向かってお友達は成長を積み重ねていきました。

利用から5年経った頃には、しっかり相手の話を聞く姿勢はお友達にとって普通のことになっていました。
見通しも立てられるようになり、落ち着いた行動が取れるようになってからは、吃音もあまり聞くことはありません。
時折意見の相違で起きる小さなトラブルも、先生がなぜそうなったのかと間に入って聞くと、話をすることで穏やかになり、自分で悪かったと認め、反省もできるようになっています。

6年生になったお友達、来春には中学へ進学です。
小さな後輩のお世話をしてくれたり、リーダーシップを発揮して意見をまとめたりすっかり頼もしい存在になりました。
計算力の向上は素晴らしく、進んでたくさんの検定を受け、暗算1級に合格し珠算も3級に合格。
さらに次回は、暗算の段位 認定試験を控えているのだそうです。
計算以外にも好きなものが見つかり、苦手だった本をよく読むようになりました。
目下のマイブームは「歴史」で、本に出てくる歴史上の人物や出来事の内容を得意そうに教えてくれるなど、文章の理解もできているようです。

成長まっしぐらのお友達、これからは進学に向け、誰とでもコミュニケーションが取れるよう、また意見をしっかり言えるように支援を続けていきます。
挫けず、諦めないで困難に向かっていくお友達の未来は明るいと確信していますが、ずっとその傍COMPASSは伴走を続けていきます。

COMPASS発達支援センター本部
所在地:〒800-0251
北九州市小倉南区葛原1-2-35
連絡先:093-475-0449 

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