COMPASS下関 ”対”のように寄り添って

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS下関にこの春から通う小学1年生のお友達
保護者様は、発語がなく、自分以外への関心が薄いお友達を心配しておられました。
お友達は外からの刺激に敏感で、大きな音にも過敏に反応し、保護者様とも手を繋げないのだそうです。
そこで個別支援計画には言葉による意思表示を目指すことが記載され、優しい交流ができるように願いながら支援がスタートしました。

COMPASSを利用し始めた頃、お友達は話しかけている先生をまるで居ないかのように見ようとしませんでした。
先生は発語がないお友達とのコミュニケーションのとっかかりを探っていきます。
まずはよく見守ることから始まりますが、どうやら機械やコンセントなどには関心があるようで、無防備に触ろうとしていたそうです。

さて、COMPASSの基本は着座しての取り組みです。
座ることで目の前の課題と向き合い、集中して取り組むことができるからです。
お友達は椅子に正しく座ることができませんでした。
1000の言葉を尽くすよりも、先生が正しい姿勢とはどんなものか目の前で座り方のお手本をやってみせます。
指示はスルーされることが多かったそうです。
そこで無反応なお友達の手を握り、目を見て、わかりやすく簡潔な言葉で改めて指示を出すことに。

療育の実践としては定番のひらがな・カタカナの50音唱和、「ひらがな50音」のなぞり書き練習などから始めますが、この全てをお友達と先生はまるで”対”であるかのように寄り添って一緒に行ないました。
もちろん、一音でも発語があれば大喜びで褒め、上手に真似ができたら褒め、できた!と言う体験からお友達の中で自信が少しずつ育っていくように導きました。
お友達と先生は体操でもいつも楽しくかけ声をかけながら体を動かし、信頼関係が育っていくとともに、お友達は次第に明るい笑顔を見せるようになっていきました。

通い始めて2ヶ月ほど経過した頃には名前を呼ぶと大きな声ではっきりと返事が返ってくるようになりました。
固く無表情な顔から、笑顔で過ごせるようになってきました。
なんと自分から先生に身振りで話しかけ、コミュニケーションを取ろうとする成長ぶりです。
以前は周りが遊んでいても関心を示すことはありませんでしたが、今では余暇の時間には自分からお友達の輪の中に入ろうとする姿も見せるようになりました。

保護者様からも、自宅でも少しずつ発語が増え、家族に呼びかけられるようになったとご報告がありました。
ひとり遊びばかりだったのに、きょうだいと遊ぼうとする姿も見せているそうです。
少しずつ語彙が増え、発語も増えていったお友達。
数字でもカレンダーを指差し、今日は「何月何日だよ」と日付を教えてくれたり、日毎に表現できることが増えています。

お友達の会話の扉は開かれたばかり。
これからも更に語彙を増やして知識を高め、自分の気持ちを伝えられるように、また場面に相応しい会話を正しく選択してスムーズで楽しい会話となるように会話スキルのブラッシュアップを図りながら、お友達同士で楽しく交流できるように導いていきます。

COMPASS発達支援センター下関
所在地:〒751-0849
    山口県下関市綾羅木本町2丁目2−1
連絡先:083-227-4328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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