COMPASS Jr. 視野と世界を広げる方法

木曜日のCOMPASSです。
お友達は就学をきっかけにCOMPASS Jrに春から通い始めました。
お友達は自発的な発語がほとんどありません。
言葉で伝わらないもどかしさでストレスを抱えています。

最初の相談で保護者様は「自分の思いを伝えられるようになってほしい。」と思いを話しておられました。
COMPASSには、環境に慣れ、楽しく過ごせるようになってほしいと話しておられました。
聴覚が過敏であることや、話せずに思い通りにならないときには服を噛んだり、机を叩いたり、ひどい時は床に頭をぶつけたりするのだそうです。

まずはCOMPASSがお友達にとって居心地良く、楽しく成長できる場所であることが大前提です。
そこで支援計画では「生活リズムに慣れ、安心して過ごすこと」をまず重点目標と設定し、やがて「自分の思いや気持ちを言葉で表現でき、コミュニケーションの力の向上を目指す。」ことを目指していきます。

始まったお友達との学習は信頼関係を築き、安心して過ごせるよう配慮しながら進められました。
物と文字との一致・日常生活のものを含めて、絵やカードを活用しました。
お友達の余暇の時間、遊びの中でも積極的に数・数字を活用し、慣れていけるよう促しました。

お友達の特性に配慮して、言葉かけする時は、姿勢を低くして、目線が合うようにして話すことを心がけたそうです。
お友達はただ絵カードを見せても反応を示さないこともありましたが、先生が紙に絵を描いたものには関心を示し、色を塗り始めます。
塗り絵でもお絵描きでもお友達はいわゆる「グー握り」でした。
そこで正しい持ち方を意識できるようにグリップ使用の時は「うさぎさんのお耳 ♫ 」のような声かけを繰り返していきました。

お友達が対応できる範囲は自分が関心があるものだけに限られるようでした。
発語を促す練習では、カードやプリントなどを見せながらお手本を伝えますが、お友達はなかなか口真似をしてくれません。
ですが、絵に色を塗りたいとき「色鉛筆(がほしいの)?」と言うように自分が欲しいものだったときは、真似て発声することはできていました。

また繊細なお友達は、些細なことでストレスを抱え、過敏な反応を見せることがありました。
お友達のイメージと違うことが起きると突然泣き出したり、机を叩いたり、抱きかかえている先生の肩を噛んだりする激しい行動をとることがあり周りを驚かせました。
その都度、原因が何だったのか?何が嫌だったのか?先生たちは額を突き合わせて話し合い、よりお友達がリラックスして取り組める道を探りました。

そうして3ヶ月過ぎた頃、少しずつお友達の変化が見られるようになってきました。
お絵描きや塗り絵は今も好きですが、お友達の世界が広がり始め、周りのお友達にも関心を示すようになり、遊んでいるお友達の輪に入り遊ぶ姿も見せるようになりました。
少しずつ自発的な発語が出始めて、自分からトイレに行く際にも「トイレ」と言ったり、壁面装飾の動物の名前を言ったり、集団活動ではお友達と一緒に50音唱和を唱えたり、ひらがなの歌でも「さんぽ」「たいこ」等声を出せるようになってきました。

Digital Camera

保護者様の願いだった「思いを伝える」までには至っていませんが、視野が広がり、周りを認識できるようになった今、言葉で伝え合う世界の入り口に立っていると言えます。
今が成長のチャンスです。
これからは更にコミニケーション能力を向上を目指し、ひらがなの形と字の音の一致を進めながら、同時にお友達の好むお絵描きや塗り絵の場面を活用しながらの語彙の獲得も進めます。
COMPASSに来るたびに促されるご挨拶や片付けも少しずつお友達の世界の1部となり、「できたよ!」をたくさん経験しながら学ぶ喜びを感じて、もっと毎日が楽しくなるように更に世界を広げていきます。

COMPASS Jr.
所在地:〒800-0251
    北九州市小倉南区葛原1丁目3−5
連絡先:093-472-3288

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