COMPASS丸亀Wish 卒業へ向けて

火曜日のCOMPASSです。
系列のCOMPASSを経て丸亀Wishに通うお友達は、通い始めて6年目。
これまでも何度かブログでご紹介していますが、この春、中学3年生になりました。

来春には義務教育を終えて卒業となるお友達。
これまで手に水がかかるのを嫌がって、手を洗えませんでしたが、しっかり手洗いができるようになりました。

カラーペグやアイロンビーズも最初は関心を持てず、やってみても途中で投げ出していたものを、作品として完成させられるようになりました。
日常生活動作でも「できること」が増えてきて、学習も少しずつ向上が見られます。

ただ発語がなく、言葉による表現は難しい状態です。
想いが伝わらず気持ちが不安定になると、突然パニックになって大声で泣いたり、ものを壊すなど衝動的な行動も見られます。

保護者様も卒業後のことを思って、言語による言葉の代わりになる絵カードや、タブレットで意思を伝えられる方向に切り替えた手段を模索することにしました。
そして得た「お友達の言葉」を、卒業後に社会に出たときに仕事にうまく活かしてほしいというご意向でした。

お友達の目標は、日常生活で使う文字の読み書きができるようになること、そして意思表示の方法を身に着けることでした。
これまでもお友達は、自分だけのオリジナル・ハンドサインを使って学習の「おしまい」やトイレの意思表示を伝えてくれていました。

今回は絵カードを示しながらハンドサインだけでは難しい気持ちを伝える練習を始めました。
また季節の制作で手指作業をしたり、タブレットの操作を練習にも取り組みます。
これまでの学習の成果もあり、言葉の理解はしているお友達。

自分の気持ちを伝えられるように感情のカードや日常生活活動を表示したカードを用いて、指さしの練習を繰り返します。
自分から要求を伝える頻度が少ないため、お友達の状態を観察しながら声をかけ、手助けをしました。

パニックになったときは別室へ移動し、声をかけながらタイマーを使用してクールダウンを図ります。
療育に集中できるように、お友達の好きな制作活動を通して細かい手指作業の課題へも取り組みました。

このプログラムが始まって2〜3ヶ月経った頃、絵カードの「感情カード」を指さし「難しい、楽しい」「嫌です」などが表出できるようになりました。
先生の話も理解しているので、先生はお友達の要望を聞き取れるように日常的に絵カードを用いるようになりました。

この成果に保護者様も喜ばれ、50音のひらがなや数字を少しずつ理解して書けるようになり、手先が器用になったことや、集中力がついてきて、お友達や先生など、人に対して興味を持つようになったこと、さらに、自分の意思を伝えようとする意欲が強くなったと成長を喜ぶ言葉をいただいています。

お友達独自のものではありますが言葉を持ったことで表情が豊かになり、どの先生にも自分から近寄って笑顔を見せたり、手を繋ごうとしたり、親しみを持って関わってくれるようになってきています。
学習後にも楽しみにしている室内用のキャッチボールをしようと道具を出してきたり、卓上ゲームで遊ぼうと誘ってくれたりするようになりました。

学校の卒業まで3ヶ月。
タブレットの練習を始めとしてこれからも生活に欠かせないスキルの習得は続きます。
就労に向けて、手先の動作訓練や集中力の向上を図り、社会に出た際に他者とのコミュニケーションがとれるように、絵カードやタブレット等を用いたコミュニケーション手段の上達を目指していきます。
学校卒業後、社会に出たお友達が困らないように、楽しく笑顔で過ごせる毎日であるようにと願い、ゴールを目指したお友達との歩みは続きます。

COMPASS発達支援センター丸亀Wish
所在地:〒763-0091
    香川県丸亀市川西町北2034-2
連絡先:0877-35-8328

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。電話番号のクリックで電話がつながります。)

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