COMPASS中津 COMPASS日記で紡ぐ未来

木曜日のCOMPASSです。
1年生から通ってきていたCOMPASS中津のお友達は3年生になりました。
保護者様のご意向は「COMPASSで色々な経験をして学んでほしい。そして小学校にも慣れて、楽しく登校してほしい。」というものでした。

日常のほとんどを家庭内で過ごすことが多かったせいなのか、お友達は率先してお喋りに混じるどころか、関わり方が分からず口をつぐんだままだったそうです。

COMPASSの提示した個別支援計画は、まず「学校やCOMPASSに休まず通うこと」から始まり、そのために生活習慣を整えること、1つ1つできる様になりその1つ1つの成功体験を経て達成感や自信を育てていきたいという目標が記されます。

これまでのは着座から始まり、ひらがなの読み書き、数字の学習、日常生活動作を習得していきました。
3年生になったお友達が会話力の強化のために、この春から力を入れ始めたのが「COMPASSの日記」です。
お友達は経験の少なさから人と関わるとき「どう話していいかわからない」ことや「どんな話題を話せばいいかわからない」状態でした。
その理由は、頭の中で上手に文章を作れないということが原因かもしれません。

例えば、先生が『昨日はなにしてた?』と聞いても悩んだ挙句『昨日は何もしてない。』と答えてしまうお友達。
その反応を見て、先生はお友達が好きなゲームのことに話題を絞ってみますが『どこでゲームをするの?』と聞いても返事は返ってきません。
そこで次に『ごはんを食べる部屋かな?』『布団がある寝る部屋かな?』というようにイメージしやすいように導きます。
そんなふうに質問をしながら、その質問でも会話の組み立て方を伝えていきます。

お友達が日記をつけるには、まず伝えたいことをまとめ、どんな表現で表すのか言葉を選択します。
言いたい言葉が見つからないと、先生が上手に気持ちを聞き出して使うべき言葉を教えてくれたり、自分で調べたりして1つ1つ覚えて語彙力の向上も目指していきます。

COMPASSの日記は「お出かけ」「お手伝い」「テレビ」「出来事」「練習」などのテーマがあり、いつ・どこで・誰が・どうした、どう思ったか?などという構成です。
その中からテーマを選び、出来事を思い出そうとすることで記憶力の向上も目指し、経験したことやさまざまな感情を整理し、文章としてまとめ、文字を書くという工程に入ります。

お友達がそれまで経験したことのないたくさんの複雑な工程を通して完成する日記。
週5回通ってくるお友達ですが、通うたびにこの日記に取り組みました。
苦手な文章の組み立てに苦労していましたが、それでも「できた!」という達成感も毎日経験しました。
この「できた!」が増えていくにつれ、日記以外にもこれまで以上にチャレンジしようという意欲がみられる様になっていったと言います。

日記を始めてから3ヶ月ほど経ち、夏休みに入った頃、お友達の成長は行動に現れてきました。

返事や返答のかわりに、『んー?』と聞き返すような声を出すようになりました。
日記にはまだ苦手意識があるようですが、これまでと違い、自分でテーマを見つけられるようになりました。
とても簡潔な文章ですが『きのう、家で車のゲームをしました。楽しかったです。』と上手に日記を書ける様になっています。

これまでは何をするにも自信なさそうにしていたお友達でしたが、日記の継続で文字を書くことが定着し、書き終えた後は『できました!』と大きな声で言えるようになりました。
全体での活動のときも、他のお友達につられて挙手する姿も見られる様になってきました。

ここに至るまで、お友達は休むことなく学校にもCOMPASSにも通ってきていて、目標の1つは確実にクリアしています。
、あた。苦手だった学習や日記もお友達は最後まで頑張って達成し、自信に繋げていきました。
春には上級生になるお友達、日々の頑張りで学ぶことをこれからは自分の生きる力に変えて、もっと学校生活を楽しく過ごせるようにと願って未来へ続く支援を継続していきます。

COMPASS発達支援センター中津
所在地:〒879-0123
    大分県中津市大字田尻1164-1
連絡先:0979-64-7108

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