COMPASS観音寺 お友達の選択した道へ

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS観音寺のお友達は利用開始から5年目を迎え、現在小学校5年生の秋を迎えています。

利用当初の頃、お友達はマイペースのこだわりが強く、気持ちの切り替えが苦手で納s得するまでに時間がかかったり、自分のやりたいことができなかったり、自分の思いを上手く伝えられないために癇癪を起こすこともあったのだそうです。

保護者様も「気持ちや行動の切り替えがスムーズにできるようになってほしい。」「少しでも自分でできることを増やしてほしい。」とご希望を話しておられました.
利用開始当時はお友達は小学生の秋。

学習の課題は絵カード唱和、詩の音読、月例プリント、時計の学習、お金の学習、お箸・スプーンの練習などです。
語彙の不足、ひらがなの文字と音の一致が不十分だったこともあり、先生の言葉を理解できずに指示が難しく受け入れられないときは、文字や絵カードで伝えるようにしていきました。

何事も自分流で、文字を書くにもこだわる傾向があるお友達、正しい書き順を伝え、バランスよく書けるように促しました。
ひらがなと文字の一致、書く習慣のために、絵カードや自分で書いた文字の唱和を繰り返します。

少し苦手な文字の学習では、興味関心を促せるように身近なお友達や先生の名前などを書く練習したり、興味のあるものを書いて練習していきました。
学習課題を進める中でも、お友達は自分のペースでなく、気持ちが乗らないときは切り替えが困難で先生の指示を聞き入れません。

先生から「こうしましょう。」と 指示や注意をされたり、無理にさせようとしたりすると、余計にやりたくないという気持ちが強くなるようで、頑なな気態度がより強固になってしまうようでした。
先生は急かすのではなく、 お友達の気持ちやペースを尊重して「ここまでやろう。」「これと、これができたら終わろう。」と事前にお友達と一緒に学習の終わりを決めることにしました。

「先生に言われたから仕方なく」ではなく、お友達自身が納得し、お友達が自分の意思で切り替えて次の行動に移れるように促していきました。
事前の約束をお友達がちゃんと納得して、予定通りに切り替えの行動ができたとき、その都度できたことを純粋に喜び、たくさん褒め、自信に繋がるように願います。
お友達が通い始めてから約2年程経った頃には、スムーズに切り替えられるようになってきました。

来所したら、手洗い・うがい、トイレ、着替え、 お勉強と流れができて次の行動に移るのがスムーズになってきました。
5年生になったこの春からは、制服を着替える練習も始めました。
また11月に事業所が引っ越し環境が変わり、新しい環境もお友達に良い影響を与えているようです。
切り替えが上手になったことで 集団での活動にも参加する機会が増えました。
学習を継続した結果、最近では習得した語彙も増え、コミュニケーションがより円滑なものになってきました。

先生からの指示や説明もよく理解できるようになり、納得して行動に移せるようになりました。
気に入らないことや時間がかかることがあっても、以前のように癇癪を起越すことなく、自分の中で気持ちを整理して次の行動に移れるようになってきました。
気持ちの切り替えが上手にできるようになるのと同じ時期からはカタカナや漢字など書ける字がどんどん増えてきています。

一番嬉しい変化は、これまでに経験したたくさんの「できた!」がお友達の自信になり、視野も広がったお友達は、初めてのことでも楽しんで取り組むようになってきたことです。
そればかりか、それまでは言われないとできなかった開始前の準備や整理整頓が、先生に言われる前に済ませてしまおうとする姿勢を見せるようになってきました。

それまでお友達が歩いていたのはぬかるみに足を取られそうな道、そこから重い扉を押し開け、新しい道へ向かおうとしているのはお友達自身の選択です。
ここに至るまでに5年。
今では笑顔で学習や余暇の時間も楽しんで過ごせているお友達ですが、これからは更にいろいろな活動・経験を通して将来を見据えたルールやマナーも身につけていきたいと思っています。

上達した会話、切り替えができるようになり、率先した行動が取れるようになって、お友達がこれまで培ってきた挑戦する心、達成する喜びを糧に自分で道を切り開くことができるよう、COMPASSではこれからも温かい支援を続けていきます。

COMPASS発達支援センター観音寺
所在地:〒768-0013
    香川県観音寺市村黒町230-2
連絡先:0875-23-7328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。電話番号のクリックで電話がつながります。)

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