COMPASS樟葉 話せて広がる世界を見て(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS樟葉のお友達、2年前の2月から通って来ています。
当時、お友達はほとんど発語がなく意思表示が難しく、落ち着きがなく、目を離すとどこに行くかわからない状態でした。
保護者様の1番の気がかりは言葉が出ないことでした。
そこで言葉が出るように、また行動を自制できるようになることを目標に支援計画が立てられました。

言葉が出ないという状態には、色々な要因があります。
お友達の場合は語彙を持たないので話せない、また、体の機能が出来上がっていないから話せないというものではないようです。
音は出せるのですから、構音訓練や音読の練習では、1音ずつ、または単語ごとで細かく区切って発声する練習から始めました。
ひらがなの50表、ひらがなのおけいこ、ひらがなのなぞり書きと並行して、絵本から文章を読む練習もおこなわれます。

文章を読む練習では、助詞の「は」の読みが「わ」と発声ができず「は」のままで読み進めてしまいます。
誤りを指摘されることが腑におちず、どうして「は」と読むと間違いになるのか理解できず、イライラする様子です。
そこで仲良くしているお友達に、お手本として読んでもらいました。
そのお友達が「わ」の音で自然に読み、その文章を聞いてちゃんと理解できることでストン!と一瞬で理解に繋がったようです。

それからは長文を読むときお友達が読み間違えたり、語尾を読み忘れたときは声をかけ、読み直しを促していきました。
「は」を「わ」と読むように促しを続けたところ、ひと月ほどで自然に「わ」と読めるようになっていきました。
スラスラと文章を全て正しく読めたときには、やや大仰なほど褒め、達成感を感じられるように導きました。

納得いかないこと、苦手な活動や難しい問題には、なかなか気分が乗らない様子を見せることもあります。
苦手な課題や難しい問題が出てきたときに「やりたくない!」「我慢できない!」と言葉で伝えることが増えていきました。
やりたくないと言葉が出たことは大歓迎ですが、一方これは最後まで諦めないことを学ぶ機会。
気分転換にトイレを促したり、課題が終わった後のお楽しみを話題にして意欲を呼び戻せるように工夫していきました。

お友達との取り組みやお友達の様子は日毎、週ごと、そして月毎に少しずつ変化していきます。
季節は真冬から真夏へと、半年経った8月には話せないという悩み事は解消できていました。
(後編へ続きます)

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