COMPASS岡山ふれんず 穏やかさを手にして(1)

水曜日のCOMPASSです。
岡山ふれんずに昨年の5月末から通いはじめたお友達は当時3歳・年少さんでした。
発語はありますが、滑舌が良くないため、聞き取りづらかったそうです。
数認知は1〜10までの順序数が正しく言えず、形の認知もできません。
周りの人が立てる音や大きな声に敏感で耳を塞ぐ仕草が見られました。
また、気持ちの切り替えに時間がかかり、気に入らないことがあると、途端に怒り出すお友達です。

そんなお友達に保護者様は言葉がクリアになって他者に伝わるようになって欲しいと願っておられます。
トイレトレーニングも望まれており、最終的には就学は普通級を目指したいというご希望でした。
このご希望に沿うように、個別支援計画では落ち着いて過ごせるように環境を整え、発音の向上、語彙増加、生活習慣動作の向上を目指します。

滑舌が良くない原因として、まず考えられるのは姿勢だと言われています。
例えば猫背などで姿勢が乱れていると、うまく空気が通らないので声が出づらくなり、また首が前に出ていると口がうまく開けられないので正しく口を開けられません。
正しく座ることが大前提、そのうえで口舌の訓練です。
口を大きく開けたり、すぼめたり、舌をべーと出したりする練習を繰り返しました。

正しい音を意識してもらうために、まず50音表やカードを使って正しい発音を確認してもらいました。
そして先生が発する「間違った発音」と「正しい発音」の両方を聞いてもらい、「どちらが正しいかな?」とお友達に選んでもらいます。
さらに語彙力の向上を目指し、絵カードや会話を沢山入れた活動にも取り組み、自然にたくさん会話するように心がけました。

日常動作としては、来所時のカバンの片付け、手洗い、排泄、うがいなど、一連の流れがお友達定着するよう、来所のたびに一緒に取り組みました。
能力向上を図るためには、誰にでもスタート時に存在する心の摩擦を軽減し、うまく軌道に乗せる必要があります。

苦手な課題だと強い拒否を示しがちなので、集中して取り組める活動から提示し、また切り替えがスムーズに行えるように「ここまで」と課題の量を決めて見通しを立てやすいように試みました。
また、兄と一緒に通っていましたが、集団活動で兄と関わりがあると感情がセーブできず情緒が乱れるため、時間の調整をして関わりを避けるように心がけました。

集団活動ではまた他のお友達との関わりでも、少し大きめの音や声に「うるさい !!」と耳を塞ぎます。
大きい声でなくても「うるさい !」と言うこともあったそうです。
そこで先生は敢えてお友達の大きな声に「うるさい」と言ってみます。
そして「ね、言われてどう感じた?」と気づきを与えられるように問いかけました。

嫌だったと素直に感想を伝えてきたお友達。
それでも「うるさい」と伝えたいときには、「『ビックリした』と言ってみたらどう?」と別の言い方を提案したそうです。

言い慣れているきつめの言葉は簡単には修正できませんでしたが、繰り返し繰り返し伝えるようにしました。
こうして一進一退を繰り返しながら根気よく取り組みは続きました。
(後編へ続きます。)

OMPASS発達支援センター岡山ふれんず
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