COMPASS熊本西 感情が噴き出す前に(1)

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本西に昨年の夏から通い始めているのは、今年、小学校6年生になったお友達です。
実はお友達は熊本西に通い始める前にも数年前からCOMPASS熊本とその他の事業所に通っていました。

お友達はマーペースにこだわって物事を運ぼうとする傾向がある一方、同時に繊細なところもあり、いろいろな感情が同居しているようです。
大きな音がしたり、大きな声の話し声が耳に入ると、動けなくなってしまうこともあります。
また、思った通りに運ばないときや、納得できていないときには、気持ちを切り替えることが全くできないこともありました。

お友達が自分以外に向ける関心や態度には、非常に偏りがありました。
デジタルのゲームが大好きなのですが、COMPASSの活動でのゲームでも勝ちにこだわり、負けると不機嫌になり、怒りが込み上げるようです。
悔しさが治らずに、他のお友達に怒鳴ったり、叩いてしまうような激しいところを見せることもありました。
かと思えば相手の気持ちはお構いなしに、気に入った相手には、躊躇うことなくどんどん接近。
ところが、言葉の選択が上手とはいえないうえ、距離が近すぎたり、表現がストレートすぎるので嫌がられてしまうことも多かったそうです。

保護者様は、言葉を「聞く」「話す」「伝える」といういろいろなことがスムーズになるよう、また意味を理解する力をつけてほしいとおっしゃいます。
周りの人を意識し、周りの人の表情や場面に応じた状況を理解できるように、また人との距離感などを掴んでほしいと希望しておられました。
個別支援計画では、相手の話を聴き、相手の気持ちを考えられるようになり、相手の思いを理解することを目指します。

すでにできていることでも、感情が優先しがちで、やるべき時にやらず、成長の道を自分から遠避ける傾向があるので、受け入れることを学び、苦手な課題も諦めずにやってみようとする積極性を育てたいと願います。
お友達には、学校の教科の補完と並行して、SST・ABA・作業トレーニング・姿勢保持トレーニング・ビジョントレーニングなど、お友達が考えて行動を選び取ることができるような課題を選択しました。
そして、その日1日の自分の行動や言動をしっかり思い出して、感じたことまでを言葉にする日記です。

日頃は穏やかなのに、ひと度怒りが噴き出すと、ときには他害行動にまでなってしまうこともあったお友達。
湧き上がる感情を抑えるために、COMPASSでは手作りのアンガーマネジメント方法を模索します。
自分の気持ちを抑える手段として、手のひらサイズのゴムボールをぎゅっと握ったり、手の中でぎゅっと紙を丸めたりすることで解決法とならないか工夫してみました。
また、大きな音がして不快でたまらないときなど、いろいろなシチュエーションを想定して、お友達と上手な対処方法を一緒に考えたりもしました。
こうして週に2回のCOMPASSでは、将来を見つめ、長いスパンでの関わり続けていきました。
そして、お友達が穏やかな様子を見せるようになってきたのは半年がすぎた真冬になった頃でした。
(後編に続きます)

COMPASS発達支援センター熊本西
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