COMPASS高松Apple 目が合い、心に触れること(1)

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS高松Appleに昨年3月からお迎えしたのは、当時2歳になる少し前の男の子でした。
当時、お友達の発語はほんの少しだけで、言葉のやりとりは難しかったといいます。
名前を呼んでも応答はありません。
目の前の先生とも目が合わず、気持ちを読み取れなかったそうです。
着座もできず、周りの人の動きや音など何にでも目線が動き、集中できず、落ち着いた様子もありません。
日常生活のほとんどの動作ができず、また自分でやろうという意志も見られませんでした。

そんなお友達をとても気にかけておられた保護者様望は「簡単な言葉でのコミュニケーションがとれるようになってほしい。視線を合わせられるようになってほしい。」と希望しておられました。
保護者様の願いを叶えるべくAppleで作成した支援計画では「言葉の理解や表現、発語を増やすこと。自分で身の回りのことができるようになること。先生やお友達同士で過ごすことを楽しめるようになること。」を目標に掲げ、そのゴールを見据えた取り組みをスタートさせました。

お友達のために用意した課題は「口舌の体操」「あいうえおのえほん」「絵本の読み聞かせ」「絵カード呼称」「コミュニケーション練習」などの「語彙を増やし、会話につながるもの、それから認知能力と巧緻性の向上を目指した「色合わせ棒」「ビーズ通し」「洗濯ばさみ」「選択」「ペグ差し」「おはじき落とし」、そして人との関わりの活動の機会として「小集団活動」「製作」などでした。

ところが本当にまだ幼いお友達。
はい、そうですかと思った通りに動いてくれるわけもありません。
着座できず、視線も合わず、呼びかけに応えず、例え座れたとしてもソワソワ周りが気になるようで落ち着きません。
周りの音や動きが気になって散りやすく、離席も度々あったので、まずは目の前の課題に集中できるように周りの環境の刺激を減らし、視界に何かが入らないようにしたり、座る位置を壁に向けたりと、気が散らない工夫を凝らしました。

視線が合わないことには療育もままならないので、まずは視線を意識してもらえるように、その都度声かけを繰り返します。
着座を促すとき、話しかけるとき、課題を提示するとき、やり方を教えるとき、周りを気にしてソワソワし始めるとき、いつでも何度でも「こっち見て」「ここ見て」「お顔こっち向けて」と声をかけ続け、「そうするものなんだ」という意識づけと習慣化を目指しました。

まずは絵カードや絵本の読み聞かせで言葉の理解を図っていきました。
言葉を知り、理解できるようになってからは、お友達自身が発語できる言葉を増やすために絵カードで先生の後に続いて模倣する練習。
日常的なあいさつ、簡単な応酬など、言葉でのやりとりの向上を目指したコミュニケーションの練習。
いつかお友達から「先生」と話しかけてくれるようになってほしいと願いお友達が利用するたびこの一連の練習は続きます。

お友達は、身の回りのことは何一つ自分でするものだという認識を持っていなかったようです。
そこで先生はお友達に優しく声かけをしながら、まずは一緒に取り組みます。
お友達がやり方を理解して覚えると、自分だけで挑戦するように促す先生なのですが、すぐにひとりでテキパキできるわけもありません。
そんなとき、先生はお友達がどれだけ時間がかかってもじっくり見守り、最後までやり遂げたのを見届けると、満面の笑顔で「すごいね!ひとりでできたね!!」と、次への意欲につながるようにたくさん褒めていきました。
やがて半年が過ぎた頃、先生に目線を向けるようになったお友達の姿がありました。
(後編へ続きます。)

COMPASS高松Apple
所在地:〒761-8071
    香川県高松市伏石町2157-5
連絡先:087-899-6328

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