COMPASS岡山 心を開いて周りを見ると(2)

土曜日のCOMPASSです。
COMPASS岡山のお友達は、この春小学校4年生に進学しました。

年少さんから通い始め、現在に至るまで、言葉のトレーニングを中心に取り組みを続けていますが、まだなかなか思ったように言葉は出てきません。
それでも先生の話に頷き、送迎車の中で何かを見つけたら発語する場面が見られるようになってきました。
実際、興味のあるとき以外自発的に話さないお友達ですが、促せば小さい声で、1語文での返事はできるようになりました。

不明瞭さはありますが、絵カードなどでは覚えている野菜の名前などは言えるようになりました。
並行して字を読む・書くといった課題にも取り組んできたお友達。
自分の名前はそらで書けるようになり、文章のなぞり書きにも挑戦しています。

ひらがなの読みでは、例えば「りんご」と言う単語があると、1文字ずつの「り」「ん」「ご」とは読めています。
それが「りんご」を表すとまではつながっていないようですが、文字の並びでだいたい「りんご」だと理解はできているようです。

少しずつ穏やかな成長を続けるお友達ですが、言葉以外にも誰かと一緒の活動が苦手でした。
自由時間には誰とも関わらず、ひとりでおもちゃの滑り台からミニカーを滑らす遊びを続けるお友達。
関心のベクトルが自分にしか向いておらず、他のお友達に関心を示さず、人と一緒の活動で必要なルールなどへの理解もありませんでした。

ルールや社会規範を理解しないままで集団活動に参加はできるものの、気に入らないと噛みついたり、相手を蹴飛ばしたりといった困った様子を見せ、送迎時にもドアや車のタイヤを軽く蹴るなどの行為を見せることもありました。
自分の価値判断で先生を値踏みしているのか、先生によっては素直に従う、言うことを聞かないなどという態度を変えることもあったそうです。

半年ほど前、保護者様から「トイレに行きたいと、だいぶ教えてくれるようになりました。」とトイレの失敗が減ってきたご報告を受けました。
ゆっくり成長していくお友達に、保護者様はこれからは言葉の意味を理解しながら発語が増えて欲しいと望まれています。
学校でも周囲のお友達に興味関心が薄く、一人遊びが多いことや社会のルールを守れないことも気がかりだと話されていました。

保護者様の思いに寄り添い、みんなと仲良く過ごせるように、会話へ繋がるようにと、さらなる成長を目指して新たな目標に向かっての取り組みが始まったのが今年の5月。
やがて、9月にを迎えた頃には、お友達の様子に変化が現れ始めてきました。
学校でも、馴染んだお友達を誘って遊ぼうとする姿を見せ、COMPASSでも周りのお友達に混ざってビー玉迷路やパズルを遊ぶ様子も見られるようになりました。

これまでのお友達は自分にしか関心がなかったために、そもそも発語の必然性を感じなかったようですが、ここにきてお友達を取り巻く環境が様変わりしていきました。
相手への関心の芽生えから伝えたいという気持ちの小さな炎が灯ったのか、自分から話しかけようとする様子をたくさん見せるようになっています。


イライラしてもCOMPASSではドアや車のタイヤを軽く蹴るなどの行為は見られなくなっているのだそうです。
到着時や帰りの際の挨拶を促すと「こんにちは!」「さようなら!」と、流暢ではありませんが言えるようになっています。
小さなお友達の前ではお兄さんぶってお世話をやく様子も見られるようになり、率先して先生のお手伝いをしてくれるようになってきました。

今お友達には明らかに「話したい!」という気持ちがどんどん増えているようです。
積極的に話しかけてくれることも多くなってきましたが、その言葉はまだ不明瞭で先生にも理解しづらいことも多いのだそうです。

お友達が人と関わることや社会性を学ぶこと、そして言葉から会話に続く道程は、これからも長いものになるかもしれません。
でも確実に言えることは、人は時間はかかっても必ず成長するということ。
その日まで、COMPASSではこれまでと同様お友達としっかりと向き合い、丁寧な関わりを続けていきます。

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