COMPASS観音寺 怒りから笑顔へ(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS観音寺に3年前の春から通っているお友達、もうすぐ中学を卒業します。

自分の思いと違ったり、カッとなると衝動的に不適切な言葉がでたり、手が出てしまうことがありました。
自分の話を聞いてほしいという気持ちが強く、相手の話を聞かず、一方的に話し続けてしまいます。
その一方で、相手の状況構わずグイグイと入ってしまい、相手の状況や、相手がどう感じているかを察することが難しく、人とうまく関われないでいました。

保護者様はそんなお友達を気に掛けておられ、「人とのコミュニケーションがうまくとれるようになってほしい。」と願っておられました。
個別支援計画では、そんなお友達の状況の改善を目指し、相手や場面に応じた言葉遣いで話せるようになることや、他の人との適切な距離感を身につけること、そしてカッとなってしまったときにどうすれば対処できかという対応方法を身につけることを目指していきます。

COMPASSではまず日常的なCOMPASSのプリント教材、日記をつけること、それから時計やお金の学習を進めていく中で、お友達が自分自身で気づき、その気づきから改善を探っていけるように課題を設定します。
例えばお友達の感情が暴走し、衝動的に不適切な言動もありましたが、自制できて正しい言動ができたときは、心を込めてしっかりと褒め、お友達自身が行動を確認し、納得して徐々に身につくよう促しました。

いわゆる距離が近過ぎ、人との関わりで相手に圧迫感を与えてしまうお友達。
適切な距離や関わりはどんなものか、百の言葉で説明するよりもと、先生がお手本を実践してみせました。
お友達は、先生の振る舞いから人との適切な関わりや距離を学び、擬似体験から少しずつ学んでいきます。

ルールやマナーを意識することもまた、人とスムーズに関わるための羅針盤になります。
そこでまず、お友達が活動の見通しを立てやすくするために、ボードに活動予定と時間などを書いて、お友達に自分で確認してもらうようにしました。

先生は、そのボードに書く際には「あいまいな表現」は避け、明確な表現で明示するよう心がけたそうです。
グループでの取り組みでは、ルールやマナーに則ることを常に意識できるように促しながら、集団の中で異なる年齢での活動や、観音寺独自の当番活動の場面を設定しました。
誰かと一緒に行う活動では、お友達は自分のやりたいことだけをやるのではなく、仲間の存在を意識しながら活動を行い、共にゴールを目指すことを学んでいきます。

思いと違うことに遭遇すると突然怒り、興奮したまま衝動的な言動はやはり見られました。
エキサイティングした状態では、先生が止めようとしても指示が通らないことも度々あったそうです。
その度にクールダウンを図り、落ち着いてから自分の言動やその時の気持ちを振り返り、どうすれば良かったかを一緒に考えました。
「カッとなった時には6秒待つ」というアンガーマネジメントを活用した感情のコントロールの方法も学び、正しい対応方法を伝え、一緒に考えていきました。

怒りを手放すことはとても難しく、感情を吐き出してしまうとその瞬間はスッキリするのかもしれません。
ですが同時に、そのことがその後の人との関わりにどんな影響として現れるのかは明らかで、実はお友達が朧げながら自分の間違いに気づいていて、虚しさを感じていたに違いありません。
繰り返し繰り返し、何度も、何度でも、わかるまで、できるまでお友達と二人三脚の諦めない歩みは続き、1年が過ぎた春になった頃に変化が現れ始めます。
(後編へ続きます。)

COMPASS発達支援センター観音寺
所在地:〒768-0013
    香川県香川県観音寺市村黒町230-2
連絡先:0875-23-7328

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