COMPASS樟葉 歌のリズムに乗せて(1)

土曜日のCOMPASSです。
大阪にあるCOMPASS樟葉に4歳の夏から通うお友達は、昨年の春に小学生になりました。
お友達は筋力が極端に弱く、自分で動くことができません。
自発的な発声はよく聞かれますが、発語はなく、意思の伝達は表情や手を叩いて表現します。
先生が手伝えば、不安定ながらも着座して、姿勢を保持でき、座った状態のまま手と足を使って器用にいざり移動もできています。
このお友達の少し前の頑張りの様子は、一昨年の4月15日のブログでもご覧いただけます。

保護者様は、無理なくお友達のペースで少しでも筋力が上がり、自立での起き上がりや歩行ができるよう身体技能が向上して欲しいと願っておられました。
発語も期待したいところですが、まずは生活するうえで表現や手ぶり等での意思伝達が増え意思疎通ができるようになって欲しいと願われます。
就学前には環境が変わることで不安を感じておられた保護者様は、学校が慣れ親しんだ場となるよう、またお友達が自分らしく過ごし、楽しんで通う場となって欲しいと願っておられました。

一昨年のブログでご紹介した時点で認められた成長は、お友達が大好きな歌や手遊びの活動で楽しく手拍子ができるようになったり、握力も向上し、自分で絵本をめくれるようにもなり、クレヨンも握れるようになりました。
ですが、まだ身体機能、感情表現やコミュニケーションには課題が残ります。
頑張り屋さんのお友達へ今回立案した個別支援計画は、発声や表情・行動での感情表現の増加と、相手に伝わる意思伝達の方法を獲得すること、また、引き続きお友達が大好きな歌や手遊びを活用し、手先や全身を使った活動をしながら運動機能の向上を目指していきます。

さて、活動での意思疎通ですが、先生の話は理解できていて、応えようとしたり楽しく活動に取り組んでくれるものの、お友達の体力が続かず、その日その日の体調や状況をよく確認する必要がありました。
短時間でより効果的に活動をするために、時間配分や活動の流れを優先事項を判断し、工夫していきました。
たいていはお友達が好きな絵本や手遊び・歌などから始め、リラックスできるように身体をほぐしながら行います。
身体を使う手指・立つ・歩行練習などの活動は、体力のある体調の良い日に取り組むよう心がけ、幼いお友達が「やらされている」と感じることのないよう、楽しく参加できることも大事なことです。
手遊びをたくさん見せて、楽しんでたくさん笑って表情筋をほぐし、発語や手を動かすことに興味を覚えて楽しんでやれるように導きます。

握る力、体力の向上を目指し、歌のリズムに合わせて先生の手を差し出し、力を入れて握らせながら「起き上がりこぼし」運動を続けました。
例えば歩行訓練のときでも、背後から支えるときは柔らかく包むようなスキンシップに努め「いち・に!いち・に!」と、明るくリズミカルに声をかけ、先生の膝をお友達の膝裏に添えて『膝を曲げる』ことを大切にして、体の感覚として覚えていけるように心がけました。
この歩行訓練で先生から手助けされながら直立すると、まだ膝は力無く伸びたままですが、それでも自分で足を前に出そうと頑張っているのがわかります。

発語に繋がっていく過程の訓練として、例えばお友達がやりたいことが大好きな歌だったとしたら、言葉で「歌を歌うよ!」と伝えてから歌の活動をやるといった、言葉と行動が一致するように促し、お友達の大好きな絵本や手遊び・歌とい活動そのものを課題として取り入れました。
お友達からの反応、意思表示などの表情などのコミュニケーションからいずれは発声を目指し、毎回先生がリズムにあわせて手拍子しながら単語や言葉を発声し、お友達の意識に言葉が入りやすいように導きました。
また絵本の読み聞かせの際にも、大きく抑揚をつけて読んだり、歌に乗せたり、発声の長さに工夫をしたりと大胆な表現でアプローチしていきました。
(後編へ続きます)

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