COMPASS高知 目指すのは光の向こう側でなく…

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS高知のお友達は5年目の春を見送ろうとしています。
保護者様は、お友達が話しかけられても目が合わず、無視してしまうことを心配しておられました。
人と関わり、楽しい会話ができるようになってほしいという願いがCOMPASSに託されます。

当時お友達は小学生になったばかりの夏。
見慣れないCOMPASSという場所に、まずは馴染んでくれるように導いていくことにします。
社会性の課題では、まず人の目を見て基本的な挨拶ができることから社会性を目指します。

学習課題では、まずは50音となぞり書きから始まり、学齢に応じて漢字などへと学習の幅を広げていきました。
特に文章力の向上に力を入れたのは、他者と関わる際に伝えるべき気持ちや状態を表す表現を身につけることを目標としたためです。
また読解力の向上でコミュニケーションの中で相手の気持ちを理解することも目指しました。

初回利用から着座姿勢が崩れがちでしたが、それでも月日を追うごとに着座できる時間は伸びていきました。
時折、周りが気になり集中ができない様子も見ら れましたが、課題への取り組みは概ね意欲的に出来ていました。
着座訓練を行いながらひらがなや計算の練習、絵カード、なぞり書きなど取り組みました。
学校での学習や生活が楽しく送れるように、学校の進み具合に合わせた課題も設定するように配慮しました。
集中できるようになってきたお友達は、学習面は自分でしっかり取り組み、分からないところがあると質問も良くできています。
現在は5年生となり、学齢に応じた文章問題やかけ算、わり算、小数の計算、漢字、日本地図などに取り組んでいます。

お友達にとって一番の課題はやはり人との関わりだったようです。
COMPASSでは着座しての課題は個別指導で集中しますが、関わりの学びでは必ず小集団での活動が必要になります。
気にしている風ではありますが、積極的に周囲のお友達と関わったり遊ぼうとする姿はなく、その都度先生が仲介者としてコミュニケーションの誘導を促していきました。

COMPASSに通い始めてから少しずつ関わり方を学んでいったお友達ですが、実はしばらく学校に通えない時期もあったのだそうです。
それでもお友達は確かにその先の光を見つめ、少しずつ学びの中で心も開放し、会話も広げていきました。
そして今では「学校、楽しい!」と言いながら元気に通っているそうです。
学校に迎えにいくと、クラスメイトと一緒に帰る姿が見られ、別れ際にはきちんと挨拶をする姿を見るたびに感慨深いものがあるといいます。

COMPASSの余暇の時間には、周りのお友達と一緒に遊ぶ姿も見られるようになってきました。
まだ時々接し方に戸惑う場面も見られるものの、小さいお友達にも優しく接し、コミュニケーションをとっている様子も見られます。
まだ少し苦手な「相手にどうしてほしいのか」「何をしたいのか」という要求や思いを伝えられるよう、今後も練習を継続し、会話につながる効果と文章題への対応力として読解力の向上にさらに磨きをかけていきます。

学習面においても単なる学校の学習の補完だけでなく、COMPASSでは、よく考え、立ち止まって見直し、意見を言えるように総合力を目指します。
お友達と一緒に光を目指しながら、お友達の笑顔は光の向こう側ではなく、目の前の微笑みに向けられるよう、羽ばたきへの支援を続けていきます。

COMPASS発達支援センター高知
所在地:〒781-8104
    高知県高知市高須1丁目16-24
連絡先:088-802-5328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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