COMPASS香美 音を誘い、言葉を紡ぐ(1)

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS香美のお友達は、今月でちょうど通い始めから10ヶ月目の3歳の男の子です。
当初は時々声は出せていましたが、発語は滅多にありませんでした。
コミュニケーションを図ろうと、顔を覗き込みますが、お友達の表情は硬く、気持ちが読み取れなかったのだそうです。

保護者様が望んでおられたことも、やはり「言葉のキャッチボールが出来るようになってほしい。」と言うことへの強い思いでした。
そこで個別支援計画では、まずお友達がリラックスした状態で学びが受け入れられるように、通うこと、COMPASSという新しい環境や先生に慣れること、安心して過ごせるようになることから始めます。
そして、少しずつお友達の状況に寄り添って言葉の練習を始め、最終的には想いを言葉で伝えられるように導いていくことが設定されました。

実は利用開始の頃、お友達はまだ2歳でした。
まとまった時間を座って過ごすことも、指示のままに活動することもほとんど初めてです。
そこで最初は「学ぶこと=辛いこと」にならないように、楽しい!と感じられるように活動を組み立てていきました。
活用した教材・教具は言葉を知り、先生の口を見て模倣するようにと「絵カード」を採用。

ぎこちなさも残るため、手や指の動きもバラバラに連動させて思う通りに動かせるように「フェルト絵本」を活用しました。
フェルト製の絵本には仕掛けがあって、ファスナーの開け閉め、スナップボタンの留め外し、マジックテープの付け剥がしなど面白い活動ができるようになっています。

体を動かすと心が解放され、リラックスしやすい状態になります。
そこで、お友達ともボールやトンネル、スクーター・ボードなど、動きのある運動遊びを先生と一緒にたくさん行いました。
その日の初めに運動を取り入れることで、心の受け入れ準備ができた状態となり、学習活動に取り組みやすかったと言います。
比較的早い時期にお友達はCOMPASSに慣れ、いよいよ言葉の学習に取り掛かる準備ができてきました。

たくさんの絵カードに描かれたイラストには、お友達がまだ知らない動物や乗り物、食べ物、昆虫などがあって、それぞれに名前があるようです。
絵カードを見せながら先生は名前を教え、「一緒にやろうよ!」と口を大きく開けて、どう発声するのかしっかり見せてくれます。
何度も、何度もその絵カードの名前を呼ぶ先生、そして、何度も何度でもその名前を聞くお友達。

何回目か、何十回めか、その絵カードを見せてくれたとき、先生が発声を促すと、お友達は模倣してたった1音、口から言葉のカケラが飛び出します。
そして手放しで喜んでくれる先生の顔が、お友達の表情を少しずつ緩め、笑顔にしていきました。
日々の歩みはゆっくりでしたが、少しずつ兆候が見られ始め、やがてはっきりと成長として現れてきたのは、4ヶ月ほどが経過した今年のお正月が過ぎた頃からだったと言います。
COMPASS.香美
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