COMPASS Jr. 卒業する君ヘの贈り物

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS Jrに通い始めて4年目、この春お友達は小学校を卒業します。
4年前、保護者様は「COMPASSが楽しい場所となり学習も頑張ってほしい。」そして「苦手な学習の分野や、構音トレーニングを頑張ってほしい。」と話しておられました。

保護者様が気にかけておられたように、学習で苦手なものには抵抗がありました。
嫌いな教科を避けたいお友達は、目の前に提示されると、途端にやる気を失います。
そして、集中力がなくなり、姿勢が崩れがちになり、足を上げてしまうこともありました。
特に苦手な文章理解の設問では、わからなくなると不貞腐れて、取り組もうとしない姿も見られました。
学習と同様にお友達の交流でも、状況や場面は理解できていても、自分の気持ちを優先させてしまうようでした。

文章を読み解くことは語彙の理解が優先されますが、文章の組み立ても理解しなければいけません。
そこで楽しかったことや身近なものについて話したり、身近な話題の作文に取り組み、文章構成の仕方や助詞の使い方が身に付くよう導きました。
文章を音読してもらうと習熟度がわかりますが、文節が掴めていないので、正しく区切れない音読になってしまいます。
文節の理解には文章の意味の理解が必要ですが、曖昧な発音があったり、読み飛ばしがあったりしていたそうです。

習熟度を上げるために、擬音語や擬態語、接続語を使ったプリントに取り組みました。
意欲的に取り組めるように、お友達に自分で音読用の本を選んでもらいます。
選んだ絵本をみんなの前で読み聞かせをしてもらったり、「五十音唱和」「あいうえおのうた」等を繰り返すことで、曖昧な言葉をはっきりと発音すること、文字を飛ばしてしまうことを自分で意識できるように導いていきました。

学校で嫌な思いをした日には、COMPASSにもその気持ちを引きずったまま来所することもありました。
気持ちの切り替えがスムーズになるよう、お友達の気持ちに寄り添いながら、少しでも前へ、前へ進めるように導きました。
次の行動に見通しを持って移れるよう、その都度声かけをして「今は何の時間か」を判断できるように、時計を見る習慣づけを促しました。

難しくて立ち止まるプリントでも、ゆっくり先生と読み解き、一つ一つコマを進めます。
文字を書くときも頑張って丁寧に書こうとするお友達の文字を褒め、褒められたことが嬉しいと、お友達もホッとする笑顔を見せます。
先生との会話が少しずつ弾むようになってくると、次第に激しい抵抗は見られなくなっていったそうです。
そうして過ごした日々が過ぎ、1年半たった頃には苦手な教科でも「今はやるべき時間」だと認識し、以前のように不機嫌になることもなく、学習に取り組めるようになってきました。
絵本の読み聞かせや音読では、区切りを意識して上手に読めるようになっています。
時折、時計を見て学習に取り掛かり、最後まで投げ出さずに取り組む姿を見せています。

6年生になった今、上級生としての自覚ができて、年下のお友達には自分を優先するのではなく、優しく接する様子が見られるようになりました。
繰り返しの取り組みで気持ちを言葉にすることが上手になっていますが、作文でも気持ちをうまく表現できるようになってほしいと願い、読む人のことを考えて、短い日記や手紙などで文章の学習を続けています。
COMPASSで積み重ねた経験が卒業の最高のプレゼントになるようにと願い、中学校という新しい環境でもクラスメイトやお友達と良い関係が築けるよう、思いやりのある言動を意識し、協調性が高められるよう支援していきたいと思います。

COMPASS Jr.
所在地:〒800-0251
    北九州市小倉南区葛原1丁目3−5
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