COMPASS熊本西 伝える喜びを

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本西がオープンした昨年9月から通い始めた1年生のお友達。
発語はあるのですが、お友達の言葉は不明瞭で聞き取り辛いものだったそうです。
当初の数の概念は「3」までで、切り替えに時間がかかる傾向がありました。

保護者様は、発語の明瞭化と集中力の向上を望んでおられました。
そこで支援計画では、まずは通うことに慣れ、自分の力でできることを確立し、言葉の明瞭化をはじめとしてお友達同士で関わり合いながらコミュニケーションの向上を目指していくことを目標とします。

言葉を明瞭化にするための活動としては、口舌の体操が効果的だと考えられます。
コロナ禍なので口舌の体操もフェイスシールド越しで行われ、先生の顔を見ながら口の動きを真似で一緒に運動です。
ただそればかりを続けると、だんだん集中力が萎えていく様子だったため、マスク越しですがティッシュを吹き飛ばすゲーム性のある楽しい活動を取り入れながら口の筋力を目一杯動かすように導きました。

数の概念を育てるために活用したのは、数字カード、絵カードや、おはじきです。
数が一つずつ大きくなると、おはじきも増えることを実際に目で見て、手で操作する工程を経験しながら対比と確認を繰り返します。
どんなものも数えられることを知っていく経験を手助けしようと、いろいろな場面で「これいくつ?」「1個増えたらいくつ?」などと、数のなぞなぞのように楽しく問いかけながら認知を高めていきました。

語彙を増やす活動でも手先の巧緻性トレーニングをしながら物の名前、色など発音、理解を促していきます。
お友達とお話をするときには、お友達が会話を進めやすいように、聞き返すのは極力少なくするように心がけ、たくさん反応を返してくれるように促し、会話が楽しい!伝わる!という体験を導きました。

集団活動や、余暇の時間の交流も促していきますが、上手く気持ちを伝えられない様子です。
「困った」を解決したいと思うその瞬間こそ、先生は最高の学びのチャンスだと捉えます。
そこで話し相手には気持ちを代弁して意図を伝え、お友達には伝え方を教え、その場で復唱することで困ったことを活きた経験に代えていきました。

通い始めた昨年の9月から半年過ぎた先月に入った頃、お友達の発音は随分聞き取りやすくなってきました。
みんなに伝わるという実感がお友達の自信となり、やりたいことや気持ちを先生に話しかけてくれることが増えてきました。
ご家庭にも協力していただいたこともあり、数の概念も向上して、「8」までは正しく数えて言えるようになりました。
身の回りのいろいろなことにも目を向けるようになり、何より笑顔が増えてきています。

お友達との会話は日毎に増えてきていますが、今のところそれは主に先生に対してという状況です。
周りのお友達に積極的に話しかけることはまだ少ないように見えます。
それは先生だと、ちゃんと聞いてもらえるという安心からなのかもしれません。
人と人との関わりを深め、心を伝え合うための第一ステップが笑顔と会話なのであれば、言葉は大きな武器となるものです。
お友達がゆとりを持って会話を楽しめるように、もっと伝える喜びを得られるように、これからも口舌トレーニングや言葉や会話の学習を継続し、お友達の言葉を磨いていきます。

COMPASS発達支援センター熊本西
所在地:〒860-0079
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