COMPASS古賀 言葉を発するまでに(1)

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS古賀に昨年3月から通い始めたお友達は、4月から保育園の年長さんになりました。
お友達は発語の遅れがあり、身振り手振りを交えて気持ちを伝えるのが精一杯のコミュニケーションでした。
自分の感情を表現するのに奇声を上げることもありました。
特に物の位置などにこだわりを見せ、食事でも偏食が認められ、トイレなどの動作も完成していませんでした。

保護者様は「自分の思いをジェスチャーなどで伝えようとするので、言葉で伝えられるようになってほしい。トイレでの排泄など日常動作のできる事を増やしてほしい。」とお友達の成長を願っておられました。
来所時点から2年後には就学するお友達です。
そこで個別支援計画も将来を見据え「生活言語数を増やしながら身辺自立を促す。」「お友達との関わりを増やす。」「興味の範囲を広げていく。」「様々なことに挑戦しながら自信を付ける。」など一歩ずつ階段を上がっていけるような取り組みを計画しました。

言葉がでにくいという状態は、口の器官・機能の未発達という身体的原因と、音で構成されている言葉の認知ができていない、聞き分けられない、たくさんの音を聞く経験が足りていないなど主に環境によるものがあると考えられます。
そこでCOMPASSでは口舌の体操で滑らかに動けるよう取り組み、語彙を習得し、正しい発音を模倣することができるようにまずは絵カードに取り組みました。

他にもあいうえお表の唱和も欠かさず行っていきます。
また技能向上・認知の向上のためにプットイン、パズル、色わけ、シール貼り、色塗りなどを行います。
全身を動かして指先まで思うように動かしていくため、集中を高めるための運動遊び、そして月例プリントA1から取り組んでいきました。

気持ちが届かずにお友達がイライラして奇声を上げたり、身振り手振りで伝えようとするときは、先生はチャンスだと捉え「こう言いたかったんでしょう?」と気持ちを代弁しながら言葉での伝え方を知らせる機会をどんどん作っていきました。
代弁しながら言い方を伝えるのと同時に行われた「絵カード」での語彙の獲得も、言葉で気持ちを表現するための相乗効果となっていきました。

身辺自立を上達させるため、できたときに他の先生にも伝え、どの先生からもたくさん褒めてもらうように促し、お友達の意欲に繋げていきました。
また、他のお友達が上手に行っている姿を見せながら、今できているその先にも興味・関心を持てるよう促し続けました。

とはいえ、療育中にやりたくないと感じると、お友達はいきなりカードを手で払いのけたり、プリントの紙を丸めたりと抵抗は数々ありました。
いきなりそんな感じの抵抗を見せたとき、先生は言葉で伝えるよう促し「どう思っているのか意味がわからないので、たとえ紙をぐしゃぐしゃにしても終わらない」ということを繰り返し伝えていきました。
飽きたり、嫌になるとすぐ離席しようとするのはお友達も同じでした。
離席につながらないように、療育グッズを沢山用意して、くるくるとテーマを変え、離席につながらないように取り組みました。

トイレトレーニングでは、排尿の間隔を図りながらやっていきましたが、実際トイレに入っても排泄に繋がることは少なかったと言います。
また、お友達がトイレトレーニングをとても嫌がっていたので、少し期間を開け、再開したときは排尿間隔も伸びており、トイレでの排泄成功が増えていきました。

食事のトレーニングも同じです。
量を調節しながら1度は口に入れるようにし、食べられたとき、複数の先生で褒めることを繰り返していきました。
そうしていくうちに翌年1月には変化の兆しが現れてきました。
(後編へ続きます)

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