COMPASS神埼 笑顔で切り替えられるように(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS神埼のお友達は、昨年12月から通ってきている3歳の男の子。
ニコニコと可愛らしい笑顔の持ち主ですが、かなりこだわりが強く、切り替えが難しく、思い通りにならないと癇癪を起こしてしまいます。

保護者様は「切り替えが上手にできるようになってほしい。」また「しっかりとした体幹を鍛え、怪我のしにくい身体になって欲しい。」と願われ、何より「好きなことを伸ばしてあげたい。」とおっしゃっていました。
当時はまだ保育園に通う前で、就園までに少しでも集団の場を経験しておいて欲しいというご希望もありました。

COMPASSの支援計画は、まず当面は楽しくCOMPASSに通って来ることや、好きなことをたくさん先生にお喋りしてくれるようになることから目指し、更に活動を通していろいろな体験を重ね、視野を広げ、お友達と仲良く遊べることも期待しながら、総合的な力をつけていけるように導いていくことを目標としました。

こうしてお友達との活動が始まります。
しばらくは、来所時に入室を拒み、入りたくないと泣き出すお友達の姿がありました。
なんとか部屋に入れても、スムーズに着座できません。

COMPASSでは、どの年代のお友達でも着座することから学びます。
着座することで、初めて目の前の課題に集中できて、見たり、触れたりしながら「考える」ことにつながるからです。
正しく座ることは慣れていないお友達にとっては最初は苦痛ですが、次第にその正しい姿勢こそが一番楽だと体で覚えていきます。

とはいえ、お友達はまだ園での経験もない3歳。
着座できないときや、学習活動への切り替えが難しいことも当然ありました。
そこで、心地よいと感じてもらえるように、常に手放さないお気に入りの「ウサギのぬいぐるみ」に一役買ってもらうことにします。
ごっこ遊びに誘うように着座を促し、「(ぬいぐるみと)一緒にお勉強しよう!」と声をかけたりと工夫を凝らしていきました。

お友達はとても好奇心が旺盛で「これはなあに?」「あれはなに?」とたくさんのことやモノに興味が湧き出しているようでした。
その好奇心を活用し、先生はそのタイミングを逃さぬよう、その名前のひらがなを示したり、五十音順表を広げて一緒に言葉を確認したりと、柔軟に文字への関心を促せるように心がけました。
また、お友達と一緒に本を見て調べたり、玩具の中で見つけたり、絵を描いたりしながらお友達の興味や気持ちに寄り添うことを心がけ、さらに興味から知識の習得や意欲を伸ばしていけるように努めていきました。

たくさんの工夫を凝らしながら行われる療育ですが、集中が途切れてしまうことや注意が逸れることも頻繁にありました。
さらにお友達は簡単に切り替えられず、活動から活動、遊びから活動、そして来所時と退所時の取り掛かりに時間がかかりました。
お友達はまだ幼く、時間やスケジュールの概念がまだ浅いため、その都度、ここまで頑張ろう!という予定や、活動の順番やここまででおしまい!といった終わりの目処について、早め早めの声かけで、片づけや切り替えがスムーズになるように促していきました。

少しずつCOMPASSに慣れていくにつれ、すべきことが理解できてはいくものの、それでも特に退所時には遊びがやめられず、帰る時間が近づくと、嫌だと泣き叫んで癇癪を起こすことも頻繁でした。
そこで帰る30分前くらいには、そろそろお迎えが来ることを伝え、”自分で作ったものをお母さんに見せる”という行動をすることで、スムーズに帰りの支度に移り、気持ちよく帰れるように促す取り組みを続けます。

また、就園準備としてお弁当を食べる練習も行われました。
お弁当を広げて食べ始めるのですが、その途中でいきなり離席し、走り回るお友達。
その度に先生は「お弁当が飛んでいくよ~!」と声をかけながら、再度着席を促し、食事中は座っているものだと教えていきました。
また食べ終わった後もほったらかしだったので、小まめに声をかけ、自分で片付けられるようにも促していきました。

体幹を鍛えるために、楽しい運動遊びも取り入れ、肩足立、マット、風船を使った遊びなども行われます。
お友達同士の関わりを学ぶために、少人数の集団活動や遊びでも、先生が仲介することで「一緒に遊ぶということ」を学んでいきます。
しかし、これまでお友達にとって玩具は自分だけで遊ぶもので、人と共有した経験はありません。
他のお友達から貸して欲しいと言われても、絶対に貸そうとしないばかりか、持って帰ろうとする様子も見られたのだとか。

先生はそれを学びのチャンスと捉え「貸して」「いいよ」「どうぞ」「ありがとう」という流れを学び、今は貸してもまた返って来たら遊べるのだとわかってもらえるように、時間をかけて理解を促していきました。
やがて年が明け、就園がいよいよ迫ってきた2月になった頃には、はっきりとした変化が見られるようになって来たと言います。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター神埼
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