COMPASS熊本東 確かに言葉の理解は進んで…(1)

土曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本東に昨年の10月から通ってきているのは現在4歳のお友達。
思い通りにならなかったときに、激しい癇癪が起き、その状態がなかなか収まらないのだそうです。
自発的な発語が少なく発音が不明瞭、そして、着座ができませんでした。

保護者様はそんなお友達を心配され、ひどい癇癪が収まって、自分の気持ちを言葉で伝えられるようになって欲しいと願っておられました。
発語から会話を育み、言葉でコミュニケーションがとれるようになって欲しい、着座できるようになり、安心して活動に参加できるようになって欲しいとも話しておられました。

保護者様のご希望に沿った個別支援計画は、お友達がCOMPASSに慣れ、安心して通い、次回の来所も楽しみに、期待感を持ち、安心して過ごせるように環境を整えていきます。
COMPASSでは、活動の中でお友達がまだ知らなかった教材に触れ、一つ一つにしっかり取り組んで「できた!」という達成感を味わい、楽しいと感じてもらえることを目指します。
やがてCOMPASSに慣れてきてから、更に「やった!」「できた!」の体験を積み重ね、「楽しい!」「もっとチャレンジしたい!」といった気持ちの広がりを目指します。
また、少人数の活動に参加し、お友達同士で関わる楽しさも経験していきます。

保護者様が気にされていた、お友達の「激しい癇癪」はどうして起きるのでしょうか?
例えば、COMPASSに来る前に嫌なことがあると、入室時から何に対しても「嫌だ!」と言いながら泣き出してしまうこともありました。
癇癪が目立ってきたのは、折しも妹の誕生で、保護者様への思いが満たされないことが増えた状況だったそうです。

また、お友達は園の集団行動が苦手で、園の先生からも頻繁に注意をされていたそうで、自己肯定感が下がっている時期でもありました。
余暇の時間におもちゃを独り占めしたくても、誰かが使っていると自分の思い通りにならないし、使う順番を待つなんてできません。
そのうえ、気持ちを言葉にできないので、自分自身の怒りを自分への攻撃、モノへの攻撃でストレスを発散するしか無かったのかもしれません。

一旦癇癪が起きると、なかなか収まりがつかず、切り替えに時間がかかります。
そんなときは、お友達の気持ちに寄り添いながら、「そうかそうか、〇〇が嫌だったんだよね。」と、先生は優しく代弁していきました。
少し感情の昂りがおさまると、ガラスのドアまでいき、お友達が大好きな車の通行が見える所でクールダウンできるように促しました。

ドアの外には何台もの行き交う車、車の走る音だけが聞こえ、お友達の興奮を鎮めていきます。
そんなふうに、最初の頃はお友達の気を紛らすためにお友達の好きな車や機関車トーマスの絵本、ままごと遊びなどで笑顔になるまで遊んでもらって、気持ちが安定してからもう一度着座に誘い、製作や粘土、マッチングなどの課題に取り組めるように促しました。

お友達のために選んだのは、お友達の好む「トーマスやのりものの絵本」だけでなく、「プットイン」「型はめブロック」「洗濯バサミ」「レール遊び」「サーキット運動」などがありました。
課題から次の課題に移る際にスムーズな切り替えを促せるように習慣化していこうと、課題の終了時に先生は必ず「おしまい」と告げ、必ず片付けてから次の活動に入ることを徹底しました。

お友達は車が大好き。
そこで、着座できないときでも、大好きな車の教材を机上に置き、関心を寄せてくれるように促しました。
お友達の自発的な発語は少なく、発音が不明瞭だったので、先生は特に「擬音語」「擬態語」を多用して言葉をかけ、復唱を促すことにします。
そして、ちょっとでもお友達からの発語があると「お話し上手ね!!」と褒めちぎります。
そんな関わりを続け、ようやく変化が見られるようになってきたのは、8か月後の翌年6月ごろからだったと言います。
(後編へ続きます)

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