COMPASS神埼リーフ 頑張る気持ちと、挑戦する気もち…(1)

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS神埼リーフに通っているのはこの4月から小学生になったお友達。
お友達との出会いは昨年のお盆が過ぎた頃でした。
当時年長さんだったお友達ですが、危険認知が酷く緩いことから保護者様はたいそう心配しておられました。
保護者様によればお友達は落ち着きがなく、一緒に買い物に出かければ「離れないでね」と注意しても、いつの間にかどこかに行ってしまうこともしょっちゅうなのだそうです。
自宅前の道に玄関開けてすぐに飛び出したり、車で出掛けても、着いた途端にすぐに飛び出してしまいます。
もしも車が走ってきていたら・・・と考えると、凍りつくような気持ちになってしまいます。

誰かの言うことを聞くより思うように振る舞いたいお友達。
食事でも好き嫌いが多く、好んで食べないものがあったり、排泄も自宅ではトイレに行って用を足すことはなく、廊下にオマルをおいて使っているのだとか。
また、自己主張が強く、譲れず癇癪が度々起きて、兄弟間での言い争では激しい言い合いになることも・・・。
当時は幼稚園に通っていましたが、勝ち負けに拘り、自分が一番出ないと気が済まないようで、徒競走などで遅れそうになると、途中から走らなくなるのだそうです。

保護者様は、翌年に修学を控えたお友達がまずは着座ができるようになってほしい、また何処かに急に行ってしまうことがなくなり、癇癪がなくなり、お友達と仲良くすごしてほ欲しいと願っておられました。
個別支援計画でも就学を睨んで着座ができるようになり、優しい表現で想いを伝えられるようになり、周囲のお友達と遊びを共有したりコミュニケーションをとれるようになることを目指していきます。
集団活動などをたくさん経験していくうちに勝ち負けへの強いこだわりが薄れ、負けても癇癪を起こさなくなり、自宅でもトイレで排尿するなどの習慣を身につけ、身の回りのことが自分で出来るようになることを目標として取り組んでいきます。

これまで学習する習慣がなかったお友達が着座して学習活動に取り組むのは、とてもハードルが高いものでした。
まず離席、先生はその都度優しく声をかけ続け、戻ってこれたときにはしっかりと褒めました。
翌年には就学するお友達、書き順や文字のバランスに気をつけながら、50音の読み書きやCOMPASSのプリントでひらがなの練習も行いました。
お友達は言語、数ともに興味の範囲がさらに広がり、意欲や自信に繋がっていくように導いていきました。

個別指導では先生と対話しながらノリノリであったり、やりたくないこともあったりですが、少しずつ習得が進んでいきました。
ただ、余暇の時間になると、遊びの中で、他児童にブロックを壊されたり玩具を取られたりすると地団駄を踏んだり、そのお友達を追い回したり、強く怒って厳しい言葉を投げたりすることもありました。
叩いてしまうこともあるのですが、そんなときはお友達の気持ちを聞きながら、相手のお友達の気持ちを代弁して伝え、ではどうするべきかを一緒に考えていきました。
逆に柔らかい言葉で伝えられたときや、落ち着いて行動できたときなどは、きちんと評価し、できていることをしっかり褒めていきました。

集団活動などの勝敗のあるゲームなどに負けてしまうと「辞める!」と言ったり「出来ない、やらない!」と最初から諦めることもありました。
お友達が感じた”悔しかった気持ち”なども言葉にして落ち着くように導いていきました。
そんなときは、あえて先生がわざと負けて見せたり「悔しいけど、次頑張ろ!」などと明るく気持ちを切り替える言葉を発し、切り替える姿を見せていきました。
先生が教えたかったのは「負けても大丈夫だということ」「ルールを守ることや頑張ることが大切なんだ」ということを姿勢を見せることで手のひらに乗るようにわかりやすく伝えていきました。
活動をするときは「頑張って!」と応援したり、「上手にできたね!楽しかったね!」など励ましの声をかけることも忘れませんでした。

人との関わりが苦手だったお友達ですが、実はブロックが大好きで、この遊びは周りのお友達にも人気の遊びです。
そこで人と関われるようにと、得意なブロックで作ったものを周りのお友達に見せたり、促しの声をかけたりして仲立ちに努め、お友達の輪を広げられるように心がけていきました。
指示を受けて取り組む課題や促された日常生活動作は、声かけなしに自分でスムーズに取り組めたことは、しっかり褒めることも忘れませんでした。
声をかけずに自分でスムーズに取り組んだことは取り組めますが、苦手なことには自主的に行動することはできません。
そこで出来ていないこと、分からないことには手をとめ、一つひとつをより丁寧に教えるように心がけました。

例えばひらがなの書き順が間違っていたら、一筆ごとに番号をふりながら「上から始めるよ。」と声をかけます。
「書き順は、左から右だよ!」などと声をかけながら、何度も何度も一緒に練習をしていきました。
手伝ってもひとりでできても、やはり正しい書き順で文字が書けているときやバランスよく書けている字などを褒めていきました。
学習を継続していくうちに、本当に繰り返し繰り返しの練習と、頑張る気持ち、できるまで挑戦する勇気がいかに大切かを改めて感じた先生たちです。

順調に成長が見られていたお友達ですが、一時期、気まぐれに集団活動に参加しなくなったり、学習時の着座すらも嫌がったり、優しく振る舞えてきたと思った矢先に中指を立てて怒ったりする場面が見られました。
お友達の好きなブロック遊びや活動時も、いつも先生はお友達のそばに寄り添いながら、やりたくないと言い出すときは気持ちをしっかり受け止めることを心がめ、耳を傾けることに努めていきました。
こうして、繰り返し継続していった成果の結果が現れるようになってきたのは年末になった頃だったと言います。
(後編へ続きます)

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