COMPASS高松 考えてから行動すること

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS高松に昨年のクリスマスから通うお友達、春から1年生です。
とてもユニークで活発なお友達、夜中にお家から飛び出し、ひとりでお店に行ってしまったのだとか。
お友達、どうやら以前テレビで観た「おつかいをする」番組をカッコいいと思ったらしく「自分もやってみたい!」と飛び出してしまったのです。

活発で行動的なことは素晴らしいのですが、興味を覚えたことにまっすぐ進んでしまう大胆さは時に危険なものです。
保護者様も何かあっては・・・と心配され、COMPASSにご相談がありました。
一方、コミュニケーションについてはほとんど取れない状態でした。
年が明け、春には小学生になるのですが、まだひらがなや数字の読み書が完成されていなかったといいます。

個別支援計画は、まず「小学校入学に向けての準備」(=着座、約束を守る、自分の名前の読み書き)
次に「お友達と仲良く遊ぶこと」(=集団行動に参加、ルールのある遊びを楽しむ)
そして「言葉で気持ちを伝えること」(=50音の発声、会話のやり取りをスムーズに行う)を育てることに集約されました。

うまく言葉を伝えるためには、語彙の獲得やシチュエーションでの会話の習得以前に、連続した音を発生するための口の訓練が必要です。
そこで「口と舌の体操」を取り入れ、ことあるごとに話しかけ、会話を行い、パターンのコミュニケーションを学びます。
数認知を育てるために「数字カード、おはじき、ひらがなのなぞり書き、数字のなぞり書き」が選定されました。

令和2年になり、お友達は小学生になりました。
この頃には着座ができて、自分の名前の読み書きができる、会話のやり取りができるまでになりました。
落ち着いて座れるようになって、初めて目の前の課題にじっくり取り組めるようになります。

そこで始まったのが「シチュエーション・カード」を使った学びです。
カードは様々な場面を設定したカードを見て、自分ならどうするのかを考えて行くというものです。
ある場面では「危険」と書かれているフェンスを登ろうとする男の子と、それを見ている男の子の絵が描かれています。
「危険」と書かれているフェンスは登ってもいいのかな・・・?
お友達はキッパリと「登ったらだめ、ケガをするよ。」と回答。
人が登ろうとしていたらどうするか?と尋ねると「(その人に)『だめ』って言う。」と話してくれました。

その他にも、場面カードや表情カードを使って物事の善悪を考えられるように促しました。
「トイレに行きたい」という場面を見て、「行く前と行った後ではどんな顔になるだろう?」と聞いたりという学習です。

お友達は正しく認知していることには速やかに正解していますが、自分の「やりたい」を優先したり、正しく認知できていないことや、例えば「つらい顔とうれしい顔」を逆に答えてしまうことも、まだ時々あるといいます。

考えて正解だったとき、これまで何度先生から褒めてもらえたことでしょうか?
行動する前に「どうすればいいのか」自分で考ることが習慣となって身についてきたお友達。
きっと「やりたいこと」が頭に浮かんでも、夜中に飛び出すことなどはもうやらないでしょう。

COMPASSは母子分離なので、学習する様子をまだ見たことがなかった保護者様、今回のブログ用に撮影したお友達をご覧になり、文字を書いたり、真剣に考える仕草などを大変喜ばれていました。
また、先生たちも日毎に豊かな表情になり、色々な物に興味を持って、積極的に人と話すことが大好きになってきているお友達の姿がとても嬉しくてたまらないのだそうです。

お友達がCOMPASSに通い始めて2度目のクリスマスが近づいてきています。
お友達の学習は、さらに「ひらがなの読み書き」や「コミュニケーション」を育んでいくのですが、「困った時は周りの大人に助けを求められるようになること」「誰とでも親しく楽しい会話が弾むクリスマス」を目指して頑張っていきます。

COMPASS発達支援センター高松
所在地:〒761-8071
    香川県高松市伏石町2155番地18 フィット伏石 Ⅰ 号棟
連絡先:087-864-5823

(施設名をクリックして頂くと、施設案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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