COMPASS中津 緩やかに、そしてまっすぐに(1)

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS中津にこの春から通い始めた女の子がいます。
お友達の困りごとは先天的なもので、発達の遅れ、発語がない・あっても非常に少ない、運動障害、てんかん発作、睡眠障害、色素異常、といった特徴があるのだそうです。
就学を機に通い始めたCOMPASS。
コロナ禍真っ只中の当時、マスクを勧めても肌に触れる感触を嫌がってマスクができません。
お友達は発語がなく、また部屋を好きなように動きまわっていたそうです。

保護者様は「娘はできないことだらけですから、まずは元気に楽しく過ごしてほしいです。」
そして「少しずつでも成長し、ルールやマナーを覚えてほしい。」と語っておられたそうです。
願いを受け、COMPASSでは個別支援計画でも痙攣発作が起きやすいとされる特性に配慮し、先生皆で見守って体調に配慮しながら集団の中でお友達らしく楽しく過ごせるように支援していくことを目標に定めました。

可愛らしい笑顔のお友達と、楽しくそして一瞬も目を離せない毎日が始まります。
選択したのは「指先の巧緻性」に特化した課題でした。
手先を使う教材で、集中することや意識を手先に向けられるように導いていきます。

座り続けられず、部屋をうろうろし始めるお友達ですが、COMPASSはいわゆるお勉強をするところです。
必ず療育机への着座を促し、どの課題でもそこで行うようにして、机に座ることを意識してもらうように努めました。
マスクができないお友達の指導は個室で行われますが、マスクができたら好きな場所で玩具で遊べるよと提案を試み、目標を促してみます。

どの課題でも集中できる時間が短く、一旦途切れるともう戻れないことが多かったそうです。
目に付くものの全て、あらゆることが気になります。
手で触れる感触に一番興味を覚えるようで、先生の眼鏡、ボールペン、他人のクツ、カバン等、手当り次第になんでも触っている印象でした。
他のお友達が遊んでいる積み木、トランプや絵本、周りのお友達に近づき、興味深げに眺めていたと思えば不意に遠慮なく触ってしまうことも。
お友達のこの行動は周りのお友達を驚かせ、敬遠されてしまうこともあります。
そこで自分のものと他人のものの区別がつくように、また区別できなくても「触らない」よう教えています。

発語はないとはいえ、お友達とは目を合わせ、微笑みを交わすことはできます。
そこでアイ・コンタクトや「ちょうだい」などのサインでやりとりする練習を始めました。
こうしてこの春から始まった取り組みは、少しずつ、少しずつ、それでも確かに前へと進んで行きました。
(後編へ続きます。)

COMPASS発達支援センター中津
所在地:〒879-0123
    大分県中津市大字田尻1164-1
連絡先:0979-64-7108

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