COMPASS熊本東 寄り添う先にあるもの(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本東に通い始めて4年目の秋を迎えているお友達。
通い始めたときは、とても元気なピカピカの1年生でした。

ニコニコと元気なお友達なのですが、保護者様がおっしゃるには、意外にもお友達は人との関わりに困りごとがあるのだとか。
さらに言葉はしっかり出るものの、うまく表現することができないので、伝えたいことが伝わらず口を閉ざしてしまいます。
感情的になりやすいところも気にかかると話され、保護者様はこれらの困りごとの解消を願っておられました。

個別支援計画では集団活動に最後まで参加できるようになることや、時間やルールを守ることができるようになること、そして、自分優先に考えがちなところを相手の気持ちも考えて行動できるようになることを目指していきます。
パターンの応酬話法、対話、自分の気持ちを的確に表現し、場面や状況に合わせて気持ちを切り替えられるようになることも大事な目標です。

お友達の課題には、語彙力の向上、日常会話、相手や場面による話しかた、SSTなど実践的な内容がたくさん盛り込まれました。
COMPASSの同年代のお友達とチームを組み、小集団での人との協調・協働、人との距離感の理解、目上、同年代などへの言葉の使い分けなども課題として取り入れました。

確かに、たくさんの同年代のお友達で賑やかなCOMPASSにいても、お友達はポツンとひとりでいるような感覚でした。
集団活動や余暇の遊びでも見えているはずなのに、周りで行われいることや目的を理解せず、自分の分かること・やりたいことだけを選んで行動してしまいがちでした。

思い通りにならないと、お友達は感情が抑えられずに乱暴な言葉や態度をとってしまいます。
とりわけ、学校で疲れから不機嫌になっているときは、注意する先生の声も届かないようでした。
不貞腐れてしまうと、もう、きちんと言葉に向き合えません。
「どうしてそんなことするの?」と優しく尋ねても、答えてくれないこともありました。
そんな態度を見せ続けるお友達に、先生は、深い溝があるようにさえ感じながら、諦めずに何度もきちんと振る舞えるように促しを続けていきました。

その一方、ご機嫌なときは、集団活動でも年齢の近いCOMPASSのお友達とふざけ合い、はしゃぎすぎてしまうお友達です。
その都度、騒ぐのをやめて取り組むように促しますが、先生が意識して多用したのは「今」というキーワードでした。
「(〇〇くんは)今何をしているの?」
「今は何の時間?」
「それは今していいことなの?」
そんなやりとりを来所のたびに何度も何度も繰り返し、「今」すべきことへの意識を高めていきました。

乱暴な言葉は、その都度注意して、同時に好ましい言い方を教えます。
感情に任せた態度をとったときには、先生が寄り添って正しい行動を教え、丁寧に話しながら、より良い態度になるように導いていきました。
こうして一進一退の日々は続き、何度も繰り返された指導を受けて、お友達の様子に輝きのある変化を認められるようになったのは、おおよそ10ヶ月が経過した翌年の1月になってからでした。

COMPASS発達支援センター熊本東
所在地:〒862-0970
    熊本市東区渡鹿8丁目9番22号
連絡先:096-321-6788

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