COMPASS善通寺GROW 何度も、何度でも…(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS善通寺GROWに系列の事業所から元気なお友達がやってきたのは一昨年の12月からでした。
お友達は言葉で伝えることが苦手です。
意思疎通がうまくいかないとき、上手に対処できなかったとき、思い通りにならない場面があると気持ちを切り替えられず、堪えられずに癇癪を起こしてしまうのだそうです。

保護者様はお友達の大きく波立つ不安定な感情が気がかりだとおっしゃっていました。
そして、自分の気持ちを言葉で伝えてお友達とコミュニケーションが取れるようになってほしい、その場に応じたルールに合わせ、落ち着いた行動ができるようになってほしいと願っておられました。

人と関わることで癇癪につながるお友達が、気持ちも言葉も荒立てず、平常心で適切な対応ができるようになるために、COMPASSでは集団活動を通してお友達と一緒に行動し、言葉を交わす楽しさ、人と触れ合うことの楽しさを経験していきながらコミュニケーションの幅を広げていけるように導くことを支援計画の目標としました。

こうしてお友達はGROWに通い始めました。
元々系列の事業所に通っていたため、来所時から着座するまでのルーティンは理解できていて比較的スムースなスタートを切れたようでした。
課題として取り入れたのはさまざまな「絵カード」をみて自分で考えるための活動です。
困っているお友達になんと声をかける?、泣いているお友達がいたら?、意地悪をされたらどうする?どんな気持ちになる?などど相手の気持ちを考えたり、ルールやマナーを学ぶカードを選択しました。
そこんなときになんと言えば伝わるだろう?といった適切な会話についても学んでいきました。

時折見せる癇癪への対処も先生と一緒に考えていきます。
お友達が落ち着いているときを選び、癇癪を起こしてしまったときどうしたらいいのかを話し合いました。
その話し合いでカーッと頭に血が登って癇癪になってしまったときは、その場から離れ、落ち着ける場所で感情の波が鎮まるまで一人で過ごす時間を作るという決まりごとを作りました。
これは他の先生たちと情報を共有し、お友達が自分で感情を沈め、切り替えられる機会を作るように働きかけました。
それでもなかなか感情のコントロールは難しく度々癇癪も見られたといいます。

ある日帰る時間に送迎車に乗るように声をかけると、宿題の途中だったお友達は「終わらせたい」という気持ちと「帰らないといけない」という気持ちが拮抗し、パニックになってしまいました。
先生が切り上げて帰ろうと話しかけると、怒ったり暴れ出したりなどの激しい癇癪が起き、とても送迎できないために保護者様にお迎えに来ていただくことになったこともありました。
その日はしばらくすると落ち着きを取り戻し、素直に話もできて、お迎えの保護者様と帰宅して行ったのだとか。

その後も度々このような場面がありましたが、繰り返し、繰り返し、何度も、何度でもお友達の感情が大きく揺れたときに先生はいつも冷静に対処して、お友達が一人で気持ちを沈められるように導いていきます。
月日は流れ、癇癪は続いていましたがその頻度は減少し、お友達が2年生になった秋ごろになると、癇癪はあっても少しずつ気が鎮まるまでにかかる時間が短くなって行ったといいます。
(後編へ続きます)

COMPASS善通寺GROW
所在地:〒765-0003
    香川県善通寺市善通寺町2丁目5-16
連絡先:087-735-9328

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