COMPASSオレンジ 目線、信頼、笑顔への道(1)

金曜日のCOMPASSです。
当時3歳のお友達がCOMPASSオレンジに通い始めたのは一昨年の9月、この秋で3年目を迎えました。
当時のお友達は、身の回りのことにはほとんど介助が必要でした。
言葉が出ず、抱っこをせがんでずっと泣いたり、癇癪を起したり・・・。
目線が合わず、人と関われず、かといってひとり遊びもできず、落ち着かない様子で常に動き回っていました。
学習活動どころではなく、着座、集中力の持続が難しかったのだそうです。

保護者様は「言葉が出るようになり、意思疎通ができるようになって欲しいです。」と願われ、「すぐに癇癪を起こしたり、落ち着かずに多動傾向があることや集中力に欠けるところが改善され、楽しく遊べるようになり、日常的な生活動作もしっかり習得し、自分でできることを増やして欲しい。」と願っておられました。
COMPASSで当時3歳のお友達のために作成した個別支援計画は、まず新しい環境に慣れることを目指すことからでした。

そして先生にも馴染み、リラックスした状態で、目を合わせて手遊び歌などの模倣練習に取り組み、意思を伝えるために「かして」をジェスチャーや発声で伝える練習に取り組んでいきます。
ご挨拶やお返事の練習を通して、自己認知・他者認知につなげ、会話が理解できるように促し、巧緻性訓練を行い、集中力の向上や身の回りのことができるように目指します。
言葉の学びのために取り組んだのは、絵カード、あいうえおの絵本を使った言葉の学び、そしてパズル、洗濯ばさみやボタンなどの巧緻性教材を活用した手指の訓練などでした。

お友達はちょっと頑固でした。
やりたいことがあると、どうしてもそれを1回やらないと気が済まず、他の課題を提示されても全く取り掛かろうとしません。
「後でね」などと先生が計画通りに取り組みたい課題を優先しようとすると、やりたいことができないとわかったお友達は、途端に癇癪を起こし、泣き、床に寝転がって激しく抵抗します。
少しでも不安になると抱っこしてくれと求め、気が治るまで活動に戻ろうとしませんでした。

着座姿勢も崩れやすく、気乗りしない課題への興味が薄いと着座が持続しないため、まずはお友達の好む果物や乗り物のカードや絵本を活用した取り組みから始めるように心がけました。
逆に、気に入った教材に夢中で取り組んでいるときには、気が済むまでやらないと気が済まず、次の活動に移って欲しくても切り替えが難しかったそうです。

とにかく先生たちはお友達をよく観察するように心がけました。
今の気持ちはどんなだろう?と表情や動きに注目し、わずかでも発声の兆しがあるとそれを見逃さず、笑顔で復唱したり、言いたいことを先生が代弁し、気持ちを受け止め、信頼の絆を結べるように心がけました。
やがて少しずつとの信頼関係が育っていくにつれ、リラックスした中でやり取りを楽しめるようになっていったと言います。
着座、活動、そして切り替えに関しては何度も何度も繰り返し挑戦しましたが、なかなか成長の歩みが定着しなかったのだそうです。

なんでもその結果には個人差がありますが、成長を目指す療育成果は、お友達の意思と、関わる指導者の情熱と、時間の掛け算です。
すんなりうまくいくとき、なかなか前進できないとき、できたと思っても次の回にはまたゼロから始めなければならないこともあります。
そしてその沢山の波を乗り越えて、お友達にはっきりと変化が現れてきたのは、利用開始から1年半がたった今年の春だったといいます。

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