COMPASS丸亀Link 時を積み重ねて

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS丸亀Linkに通い始めて11月で4年目になるお友達がいます。
お友達に
は言葉の不明瞭さと語彙の少なさでコミュニケーションが円滑に運ばないという困りごとがありました。
誰からも好かれる素直で優しい性格は好ましいのですが、反面マイペースで切り替えや時間の感覚にも馴染まないところがあるようでした。

今中学2年生のお友達はあと数年で社会への扉を開けて旅立つことになります。
そこで計画には将来を睨んで「時間を意識しながら行動できるようになること」「スムーズに切り替えられるようになること」「語彙を増やし、言葉によるコミュニケーションを円滑にできるように」と設定されました。

4年前のお友達は、確かに発音が不明瞭で、逆に早口なため伝えたいことがよく飲み込めません。
また、数字や時間の感覚と理解に課題があり、読み書きも得意ではありませんでした。
対比や比較が難しく、また時折気持ちがスッと切り替えづらいところがありました。

お友達は週に2回ほどCOMPASSに通います。
学校が終わった夕方からほんの数時間がお友達のトレーニングの全てです。
そこでは、自信をつけられるように、できるところから少しずつ、繰り返してはまた戻り、音読や読み書き(日記)・お金の計算・時計の読み方を行っていきました。
また、グループワークなどを通してルールやマナーを学びました。

お友達の真面目に取り組む姿勢は、とても好ましいものでした。
しかし分からない問題にぶつかったとき、誰にも伝えられず黙ったまま動けなくなってしまいます。
いったん固まってしまうと、先生が話しかけても言葉が出てこず、壁を作ってしまいます。

そんなお友達も今は中学2年生になり、COMPASSでは小さなお友達のお手本のような存在になっています。
相手を分け隔てせず、小さなお友達相手でもすぐに打ち解けて手伝ったり、明るい笑顔で周りを楽しませてくれます。
ずいぶん積極的に話仕掛けてくれるようになり「◯◯したい。」「◯◯に行った。」など体験や身近な出来事をお話ししてくれるようになりました。

課題のやり方も様変わりし、ざっと片付けるという感じから丁寧に折り目正しく完了させるようになってきました。
何よりつまづいたりわからないことがあると「分かりません」と助けを求められるようになったことはお友達の成長を助ける手立てとなっています。

課題となっていた時間の感覚とペースについては時を読む事から始めています。
今では時間では◯時、◯時半は理解していますが、時間と日課の一致などにまだ課題を残します。
生活に沿った時間感覚を経験の中で身につけるよう取り組みたいと思います。

一方、文字への関心が高まり、書く事に興味をもち、余暇の時間に手帳に好きな言葉や気持ちを綴るようになっています。
たまに見せてくれると、当初は意味のない知っている語彙の羅列に過ぎませんでしたが、最近では頭に浮かんだイメージの表現をしようとする意図が見える文章へと変貌を遂げています。
そんな一生懸命の言葉を繋いだ日記は、お友達の自信を伺わせる軌跡です。

時間の学習と時間感覚を育てる取り組みは継続して、時刻を読むだけでなく、時間を決めてやるべきことや1日の流れを対比でマスターするように促していきます。
さらに語彙数を増やし、読む事書くことのレベルアップを図り、余すところなく思いを伝えられるように課題設定をしていきます。

そしてまた、お買い物の模擬体験、支払いやお釣りのやり取りをシュミレーションしたり、体験型の実技を行うなどして買い物でも困ることのないようにお金の学びも本格的な取り組みが始まりました。
一人で旅立つために、今はずっと側にいて優しい支援を重ねていきます。

COMPASS発達支援センター丸亀Link
所在地:〒763-0072
    香川県丸亀市山北町465-1
連絡先:0877-43-7328

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。電話番号のクリックで電話がつながります。)

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