COMPASS高知Jr シャイな少年から大人の眼差しへ(1)

金曜日のCOMPASSです。
今日ご紹介するのは、COMPASS高知Jrに4年前の夏休み、小学校3年生から通ってきていた男の子。
とてもシャイな一面があり、送迎車には乗り込んでくれますが、事業所につくと「恥ずかしい」と玄関先でしゃがみ込み、中の様子をうかがっていたのだそうです。

保護者様によればお友達は気持ちが優しいため、強い言葉を投げられると泣いてしまうことがあるのだとか。
そんな感受性が豊かで繊細なお友達に、保護者様は「自分の気持ちを言葉で伝えられるようになってほしい。」と希望しておられました。
そして将来を見据え、「意思を強く持ち、気持ちのコントロールが自分でできるようになり、社会性が向上して自分で時間を考えて行動できるようになってほしい。」とも願われていました。

お友達を見守っていた児発管は、お友達が手を口に入れたり、爪を噛んだりする様子を目にします。
爪噛みは、ストレスや不安、退屈に対する反応として小さな頃から現れ始め、習慣化して癖になってしまい、大人になってもやめられないというケースはよくあります。
COMPASSでは、まずこれらの行動をやめられるように行動を修正していきたいと考えました。

また、自信を持って思いを言葉にして伝えられるようになること、場面に適した言葉遣い、相手の気持ちを想像して言葉選びができるようになることを目指し、自分から周りのお友達に話しかけたり、一緒に遊んでいく中で関わりを楽しめるようになって欲しいという目標を掲げました。
もちろん、時間を意識し考えて行動できるようになることができるようになることも目指していきます。

これらの個別支援計画に即した課題として、SST、対話、音読、集団活動での発表体験、国語などの文章問題や日記、時計を使った学習といった課題が選択されました。
COMPASSでは来所してから退所するまで一連のルーティンがあります。
お友達が最初に学ぶのも入室時の挨拶からでしたが、シャイな一面が前に現れて挨拶ができませんでした。
同様に馴染みのない先生から話しかけられるとまた「恥ずかしい」と顔もあげられません。
着座して課題を提示し、説明を受けても、なかなか取り掛かることができませんでした。

苦手意識の高い文章題の読み解きが必要な練習問題では、プリントを見ると「…難しい」と言いながら取り掛かれません。
苦手だという思い込み、いわゆるバイアスを外せるように、やればできるんだという経験ができるように文章題の意味を一緒に読み解きます。
SSTの課題の1つにやはり短いストーリーを読むというものもありますが、これも作中の人物がどんな思いでいるのかをお友達と言葉を交わしながら一緒に考えていきました。
どの課題も、お友達と先生は一緒に取り組み、最後まで頑張ることを学べるように導きました。

穏やかなお友達ですが、時折強いこだわりを見せることもあったそうです。
自分の思い通りにならないと、「COMPASSやめる!」が口癖だったのだとか。
集団活動や小集団活動で、お友達が苦手な大勢の他児の前で発表をする練習をしたり、余暇の時間に一緒に過ごすお友達同士のコミュニケーションの機会をたくさん作りました。

余暇時間のお友達との交流では素直に気持ちを伝えられず、さらに自分が楽しいことを相手にも強要してしまう傾向があり、うまく関われないようでした。
そんな時には先生が間に入り、どんな言い方をすればより伝わるのだろうかと一緒に考え、学びの場を作っていきました。
やがて穏やかにお友達との時間は流れ、また緩やかなカーブを描いて学びを進めてきたお友達ですが、明らかに殻を破るような成長の兆しが現れたのは4年経過した2月ごろからでした。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター高知 .Jr
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